断腸の思い | 早川忠孝の一念発起・日々新たなり 通称「早川学校」

早川忠孝の一念発起・日々新たなり 通称「早川学校」

弁護士・元衆議院議員としてあらゆる社会事象について思いの丈を披歴しております。若い方々の羅針盤の一つにでもなればいいと思っておりましたが、もう一歩踏み出すことにしました。新しい世界を作るために、若い人たちとの競争に参加します。猪突猛進、暴走ゴメン。

こういうことがないようにと思って、私は「選挙の神様ー挑戦する若い方々が心得ておくべき選挙の実相を語る」を上梓することにした。

語るべき実相は選挙にとどまらない。
語るべきは、選挙違反捜査の実相であり、警察の取り調べの実相である。
しかし、実際には詳細には書かなかった。
口頭で語ることは出来ても、文字にすることは憚られることが多かったからである。

聞かれれば語る用意はある。
周囲に十分配慮しながら、出来るだけ本当のことを皆さんにお伝えしておきたい。

私の話を聞きたくなった方は、ご連絡いただければ幸いだ。
党派を問わないで、若い方々には出来るだけ本当のことを伝えていきたい。

もっとも、私の話を聞く前にこの手紙を一読していただくことをお勧めする。
この手紙をお読みになるだけで警察の捜査や取調べがどんな風に行われているか想像がおつきになると思う。

この「少年の父親」の思いを、万一にでも皆さんのご家族や皆さんのご友人のご家族がされないようにと心から願っている。

「 マスコミの皆様へ

  今回の誤認逮捕の件につきまして、一言述べさせていただきます。大学生の息子は、学業半ばにして深夜突然、連行・逮捕されました。当人の強い否認にもかか わらず、十分なパソコンデータの解析も行われないまま取り調べが続きました。警察・検察双方からの不当な圧力を受け、理不尽な質問で繰り返し問い詰められ続けました。勾留期限が迫り、また家族への配慮と自分の将来を考え、絶望の中で事実を曲げ「自分がやった」という自供をし、保護観察処分となりました。無実である証拠が出てくることを切望し待ち続けながらも、諦めざるを得なかった息子の心情を思うと、やりきれないものがあります。そして、真実を封印しなが ら生きていくことを選んだ息子の胸中を察すると、親としては、断腸の思いです。

 こうして警察・検察が誤認逮捕を認め、家庭裁判所が保護処分取り消しを行うという結果にはなりましたが、逮捕されてからの息子本人と家族の苦悩と心の痛みは決して癒えることはありません。最も悲しいのは、親が息子の無実を疑ってしまったことです。

 この件は、警察の構造的な問題、体質的な問題であり、本来国民を守るべき警察が、捜査の怠慢によって無実の国民、しかも少年を誤認逮捕し、冤罪に至らしめるという最もあってはならない事態です。真犯人の方が遙かに警察当局よりも優れたコンピュータの技量をもっているのを指をくわえて見ている情けな い状況です。このようなことが二度と起きないように徹底的な検証と意識改革をするべきだと思います。

 保護観察処分取り消しとなった息子には、心と体をゆっくりと休め、落ち着いた生活をさせたいと思います。マスコミの皆さんには、過日のような加熱した取材を厳に謹んでいただきたいと思いま す。この書面が私と息子、および家族の今回の件に関するすべての意見です。今後の取材にはいかなる形でも一切応じませんので悪しからずお願いいたします。

   平成24年10月30日   少年の父親」