小沢氏が目指していたもの | 早川忠孝の一念発起・日々新たなり 通称「早川学校」

早川忠孝の一念発起・日々新たなり 通称「早川学校」

弁護士・元衆議院議員としてあらゆる社会事象について思いの丈を披歴しております。若い方々の羅針盤の一つにでもなればいいと思っておりましたが、もう一歩踏み出すことにしました。新しい世界を作るために、若い人たちとの競争に参加します。猪突猛進、暴走ゴメン。

小沢一郎氏は戦後政治の総決算を目的としている、と声高に主張される方がいる。
これが本当なら小沢氏も一廉の政治家だが、私にはちょっと信じられない。

あれっ、小沢さんは権力闘争ばかりやってきたんじゃないの?
いつから、戦後政治の総決算などということを言い出したの?
そう、お聞きしたいところだ。

小沢氏が自民党を割って飛び出したのは、竹下派の跡目争いに負けたからだというのが定説だが、小沢氏は戦後政治の総決算のために竹下派を飛び出すべきだと思ったのだろうか。
日本新党の細川護煕氏を総理に担ぎ出して細川連立内閣を作ったのは、戦後政治の総決算のためだったのだろうか。
どうにもよく分からないことばかりだ。

新進党を解党に追い込んだのは、戦後政治の総決算のため?
保守党から飛び出して自由党を作ったのも、さらには自由党を解党して民主党に合流したのも、皆、戦後政治の総決算のため?
いや、いや、そんなことは一言も言っていないはずだ。

私の知っている小沢氏は、

自民党内閣の手柄になるようなことは絶対に呑むな。
自民党が絶対に呑めないような修正案を出せ。
政策の勉強は大臣になってからやればいい。
選挙区に帰って一軒でも多く有権者のところを回れ。
君たちはこんなところにいてはいけない。
次の選挙に勝つのが君たちの仕事だ。

そう、若い国会議員を叱咤激励する小沢氏である。

若い国会議員を単なる選挙マシーンに変えるのが小沢氏だと私は思っていた。
小沢氏とはまともに会話が成立しないと聞いていた。

自分に面と向かって苦言を呈するような相手にはそっぽを向いて口も利かなくなる。
一旦口を利かなくなったら、どんなことがあっても無視する。

それが、私が知っている小沢氏である。
どこにも政策を熱く語る小沢氏の姿はない。
どこにも若い政治家を育てようとする小沢氏の姿はない。

俺の言うことを聞け。
俺の言うことを聞けないのは、さっさと出ていけ。

口には出さないでも、態度でそう言っていた。

力は強いが、本当は何を考えているのか分からない不気味な人。
これが私の目に映っていた小沢一郎氏である。

ふーん。こういう見方もあるんだ、と小沢氏を見直しているところだ。
こういうフアンを抱えている小沢氏は、やはり大したものだ。

参考:小沢氏の熱心な支持者方からのコメント

「小沢氏が目的としているのは、戦後政治の総決算です。
戦後占領体制から続く、米国依存の経済関係の切り替えであり、国家安全保障について独立した自主努力を可能とする環境の生成です。
即ち、日本が独自の国家展開をすることが、日本の将来にとって必要不可欠と考えているからに他ならない。
そのような目的を達成するための手段として、行政改革やら、地方分権を唱えているのであって、決してそれらが最終目的ではない。」