流されない、ということが大事である。
民主党16人の烈士はとにかく行動を起こした。
動機が不純かどうかはこの際どうでもいいことで、決起した、ということだけでも称賛に値する。
今の民主党は自分たちが思い描いていた民主党とは似ても似つかぬ偽物だ、などと声を上げるのもいい。
私の目から見ても今の民主党はどうにも理解不能なところがある。
ああ、カメレオンか。
相手に応じてどうにでも色を変えようとする。
状況に応じて次から次へと変身しようとする。
自民党に公明党にも予算の大幅修正を事実上申し入れて、協力を求める。
公明党には甘い甘い誘いをかけてそれとなく新しい連立話の謎を掛けてみる。
公明党からピシャリと手を叩かれると、今度は社民党に復縁を申し入れてみる。
真逆の政策協議をしようというのだから、軸がどこにあるのか分からない。
今の民主党の正体はどこにあるのか。
今の民主党の大義はどこにあるのか。
不思議で不思議で堪らない。
要するに政権の延命のためには手段を択ばない、政策の良否も選ばないということだと思う。
私は、民主党のマニフェストはおよそ信用ならないもので、政権運営の基本方針となるような政権公約ではない、ということを、かつて訴えてきた。
しかし、民主党のマニフェストを頭から信じてきた純真な人たちがこれはなんだ、と抗議の声を上げるのは当然である。
民主党の中で十分の議論もしないで、カメレオン政治を繰り広げられれば怒り出す人がいて当然である。
小沢氏の周辺からお墨付きを得ての行動だと思われるが、行動することはいいことだ。
座して死を待つような愚かなことはしない方がいい。
自分たちが動けば、必ず周りが動く。
先んずれば人を制す。
ニュースは読むものではない。
ニュースは作るものである。
ニュースを作り上げる力を獲得しただけでも大したものだ。
瓢箪から駒、などという諺もある。