警察当局の捜査能力 | 早川忠孝の一念発起・日々新たなり 通称「早川学校」

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弁護士・元衆議院議員としてあらゆる社会事象について思いの丈を披歴しております。若い方々の羅針盤の一つにでもなればいいと思っておりましたが、もう一歩踏み出すことにしました。新しい世界を作るために、若い人たちとの競争に参加します。猪突猛進、暴走ゴメン。

さすがに警察当局の捜査能力は高い。


寺銭、とか胴元という言葉を聞いたときに、これは相当深刻な事態だな、と思ったものだ。

組織暴力団が関与していなければ、こんなに大がかりな野球賭博など行われるはずがない、と思っていた。

名古屋場所の放映中止ぐらいでは済まない大事件だというのが、私の直観だった。

しかし、その後元力士が胴元になっていた、何人かの力士や親方が処分を受け、相撲協会の役員も交代し、大相撲の中継も再開された、などという一連の報道から、これは相撲部屋の関係者の仲間内だけの遊びの類だったのか、などと思っていた。


昨日4人を逮捕したというニュースが流れたときに、あれ、まだ捜査は続いていたのか、とびっくりした。

今朝のNHKで、胴元になった元力士が数年間にわたって暴力団の組長に合計で数千万支払ってきた事実が確認されたというニュースが流れた。


やっぱりそうだったか。

そのはずだ。

寺銭、胴元などという日常生活では普通使わない言葉が飛び交っている社会は、組織暴力団と親和性が高いはずだ。

警察の捜査能力はやはり高い。よくやった。


そう思っている。


関係者の携帯電話の記録が消されている。手帳やメモの類が焼却されているようだ、などと聞いた時には、これは組織的な犯罪で、徹底的な証拠隠滅工作が行われたはずだから、立件が容易ではないな、と思っていたから、特にその感が強い。

どうやらこの種の事件についての捜査能力は、検察庁よりも格段に高そうだ。


もし警察当局が政治家の贈収賄事件や政治資金規正法違反事件を捜査の対象にするようになったら、とても今のような不透明な状態がだらだらと続くようなことにはならないだろう。

政治家の事件は検察庁の特捜部しか捜査の対象にしない、などとう不文律でもあるのだろうか。


警察ファッショになっては困るが、十分な捜査能力がない検察庁が不十分な捜査しかしないでいつまでも真相の解明が進まない、などということになっても困る。

警察関係者の方々は政治家が関係する事件の現在の捜査の在り方についてどう思っておられるだろうか。


警察関係者の方の本音の話を一度聞いてみたいものだ、と思っている。