一寸先はやはり闇 | 早川忠孝の一念発起・日々新たなり 通称「早川学校」

早川忠孝の一念発起・日々新たなり 通称「早川学校」

弁護士・元衆議院議員としてあらゆる社会事象について思いの丈を披歴しております。若い方々の羅針盤の一つにでもなればいいと思っておりましたが、もう一歩踏み出すことにしました。新しい世界を作るために、若い人たちとの競争に参加します。猪突猛進、暴走ゴメン。

政治家にも嫉妬がある。

あいつにだけは負けたくない、という相手を一人か二人は持っているはずだ。

今政界で嫉妬の炎を燃やしているのは誰だろうか。

そういうことを考えてみた。


鳩山前総理だろうな。

そう思えてきた。


人間の情動というものは不思議なもので、時々人間は思いもかけない行動に出る。

なんでそんな行動に出たのかしら、などといくら詮索しても理由が呑み込めないときがある。

理屈ではどうしても解き明かせないもの。

それが、嫉妬だったり、怒りだったり。

これからの政界の動きを予測する上で、こうした人間の得も言われぬ感情の部分を考慮しておかないと読みを過つことになる。


私は、菅内閣は早晩行き詰る、と見ている。

平成23年度の予算案を通すのに四苦八苦し、事態の打開のために、内閣の総辞職と引き換えに予算及び予算関連法案の成立を野党にお願いする時期が来るに違いない。

そう思っている。


内閣の総辞職ぐらいでは駄目だ、解散だ、などという声が上がるだろうが、野党も本当は解散総選挙に臨む体制が整っていないから、内閣が変わるのであれば、などと妥協するだろう。

4月の選挙は統一地方選挙があるからお互い避けよう、通常国会の終了目前の6月に解散・総選挙というスケジュールにしよう、などということにもなる。


平成24年度予算案策定の作業がまだ本格化しない段階で国民の審判を仰ぐ、ということから考えれば、6月、7月であればまだ間に合う。

新しい連立の枠組みを作ることも十分可能になる。

国政に与える影響を最小限に止めるという観点からは、その頃が一番いい。

それまでは、延々と茶番劇を繰り広げておけばいい。


私は7割ぐらいの確率でそうなるのではないかと見ている。

ただし、これはあくまで理屈の上の話。

現実には、そうならないことが多い。


人の感情が混じると、こんな勘定はどっかへすっ飛んでいってしまうものだ。


あんた方の思うとおりにはさせないよ。

そういう感情が働くと、意外なハプニングが起きる。


自分が打ち上げた花火を全部消して歩いているのが許せない。

何の力もないのに、自分よりも長く総理の座に座ろうとしているのが気に食わない。

さっさと退陣させるに限る。


鳩山前総理が本当はどんな気持ちで現在の菅内閣を見ているか分からないが、面白くなさそうなことだけは伝わってくる。

そういう気持ちが働くと、菅内閣の総辞職を求める声に便乗して、思いがけない行動に出るものだ。


他方、現在の菅執行部に対して怒りで身を震わしていると思われるのが、小沢元代表である。

民主党の中興の祖であり、一手に選挙を指揮して政権交代を実現したのは俺だ。

なんでその俺をみんなは目の敵にするんだ、と思っているはずだ。

菅総理の足元をずっと見ているはずだ。

足元がふらついたと見れば、必ず動く。


やはり政治の世界は、一寸先は闇である。

これから、いつ何が起きてもおかしくない。