この裁判員裁判の審理はこれまでの事件と比較してあまりにも杜撰ではないか、との感想が寄せられた。
判決内容や新聞の報道振りを確認しないまま取り急ぎコメント返しをしておいたが、いとうひできさんのブログを読ませていただいて問題の所在が確認できた。
一つの事件の背景にあるものについてもっと徹底的に解明し、問題点を抉り出して欲しい、警察や弁護士は果たして十分その役割を果たしていたのか、という問いかけである。
甲府地裁の無理心中事件についての裁判員裁判。
なんということが行われていたのか、という公憤が、過酷な罰金制度を課していた置屋の女将を喚問したい、という裁判員やいとうさんの感想につながったということだろう。
こういう感想が大事だ。
国民が参加する、国民の感覚で刑事裁判を見つめなおす、ということの意義が、まさにこの感想の中に込められている。
これまでのような弁護人や検察官の立証でいいのか。
改めて裁判員裁判の審理の在り方を考えてみたい。