ペシャワール会の人たちは、強い。
伊藤さんという有為な青年を無惨にも失ったにもかかわらず、アフガニスタンやアフガン人に対する恨みつらみの言葉は一切出さない。
アフガニスタンで展開してきた人道支援活動から撤退する素振りも、今のところまったく見せていない。
本当に凄い。
自衛隊の艦船を給油支援のためにインド洋に派遣することも国際貢献の一つの形であるが、どちらかというと危害を受けないような場所での、腰が引けた国際貢献活動。
ペシャワールの会は、アフガニスタンの内陸部に赴いて、テロ集団の攻撃を受ける危険性があることを認識しながらも、アフガニスタンの民衆が農業で生きていくことが出来るように、荒地の開墾等に従事していた。
勇気ある人たちだ。
息子を誇りに思う。
そう語る伊藤さんの父親の思いを私たちも共有している。
今日の清和政策研究会の在京議員昼食会で、松本文明議員が、こういう人にこそ国民栄誉賞を贈呈すべきではないか、と発言していたが、そのとおりである。
自分を犠牲にしても、あくまで自分が信じた大義に生きる。
アフガニスタンの人々の為に自分の命を捧げた伊藤さんに、心からの敬意を表したい。
私たちがしばしば見失いがちの、勇気というものの存在を、伊藤さんは身をもって示してくれたのである。