この瞬間に一番やりたいこと | 早川忠孝の一念発起・日々新たなり 通称「早川学校」

早川忠孝の一念発起・日々新たなり 通称「早川学校」

弁護士・元衆議院議員としてあらゆる社会事象について思いの丈を披歴しております。若い方々の羅針盤の一つにでもなればいいと思っておりましたが、もう一歩踏み出すことにしました。新しい世界を作るために、若い人たちとの競争に参加します。猪突猛進、暴走ゴメン。

今、現時点で一番やりたいことは何。


そう自問する。

一番やりたいことは、民主党の代表選挙に立候補の意志を表明しながら、ついに断念に追い込まれた野田氏を応援することだ。

誰もがその能力と将来への可能性を認めながら、チャレンジする機会も与えられないように、脅しすかしの周辺工作でそのチャンスを奪ってしまう、そういうやり方に激しい怒りを感じる。


決して他人事ではない。

いつ同じようなことが自分の身の回りで起きるかも知れない。

そのとき、自分はどう行動すべきか。

そのことを考え続けている。


野田氏は、自分の周りに敷き詰められた包囲網の前に、戦わずして破れてしまった。

自分を支持してくれるはずと頼りにしていた同志が次々と相手の陣営に呑み込まれていく、という様子をリアルタイムで見ていなければならなかったのは、さぞ辛かっただろう。


口角泡を飛ばすような議論を戦わしながら培ってきた同志の絆は、何だったのか。

そういう思いに苛まれたことであろう。


実に気の毒だ。


自分の非力に気づいて愕然としながら、自分の正論を通す道が断たれてしまった現実に打ちのめされ、ついに撤退を宣言せざるを得なかった。

そういうことだ。


飴と鞭の内、今回有効に機能したのは、鞭のようである。

一新会と称する小沢氏の率いる若手議員は地元活動そっちのけで、代表戦の水面下の活動に縛り付けられていたようだ。

地元の盆踊りが佳境を迎えているのに、一度も顔を見ない。


綿密に練られた戦略の下に、一人一人の人脈を辿って野田支持グループの各個撃破を狙う。

そういう工作が展開されたようだ。

当人は何にも言わないが、側近と称する人がその工作を指揮する。


地元での活動が鈍い、などと、本人には承伏できないが有効な反論もできないような口実で迫られれば、たいていの者は屈服するだろう。

例え現職の国会議員であっても、選挙区替えを命令されればこれに抗する術はない。


耳元での囁きが絶大な効果を発揮する時期だ。


結局、野田氏はこの包囲網に敗れ去ったようだ。


今日本の政治に求められているのは、こういう強靱な包囲網を突破する力である。


いずれは、自民党でも起こりうることだ。

天下国家を憂うる同志が集まったはずの政党が、こんな身内のパワーゲームでどんどん内向きの烏合の集団に成り下がっていく。

こういう事態は、なんとしても突破していきたい。


私がこの瞬間、本当にやりたいのは、スカッと爽やか、かつてのコカコーラのような、それまでの清涼飲料水とは一味も二味も違った、新しい「政治」を作り上げることである。

そのためには、自分の政治生命を賭けることも決して厭わない。


平成の高杉晋作は、民主党にもいないのか。