「羽田に着いたらぞくっとしたよ。東京は寒いねえ。
宮崎は20度だよ。」
災害対策特別委員会の理事会の席で江藤拓議員が言う。
中川昭一議員が宮崎に応援に入ったときも、宮崎は暖かかったそうだ。
「北海道はマイナス15度だよ。」
そう言って中川議員は、びっくりしていたとのことだ。
その一方で、新潟の高嶋議員は、「東京は暖かいですね。」と言う。
新潟県の山古志村の村長であった長島議員は、
「山古志では1メートル50センチ雪が積もっていますよ。
今年は、まだ雪が少ないです。
いつもだと、2メートル50センチぐらいですよ。」
と、言う。東京や東京の区部に近い埼玉にいると、ちょっと想像がつかないぐらいの自然環境の違いである。
これでは、ほぼ年がら年中同じような環境で経済活動が出来る大都市との地域間格差が簡単に是正できるわけがない。
こういう基礎的な条件の違いを無視し、全国一律に同じ水準の行政を執行することなど到底不可能だ。
日本は、結構広いもんだ。
これからは、都市部の洗練された政治家と同様に、地方のまさに土の匂いがするような政治家が多く生まれることが必要だ、と、痛感した。
今日の国土交通部会の地域公共交通小委員会で、「地域公共交通の活性化及び再生に関する法律の一部を改正する法律案」を審議した。
私は、これこそ、土の匂いがする国会議員が強力に推進してきた法律であると、思っている。
なかなか優れた法案である。
鉄道事業再構築事業を地域公共交通特定事業として位置づけ、「公有民営」方式の上下分離、補助金の嵩上げ措置、地方財政措置、税制特例措置等を組み合わせて、地方の最重要のインフラである鉄道事業の安定的な維持を図ろうとしている。
「頑張る地域・事業者」を重点的に支援し、まちづくり事業との連携を図ることにより、地域の活性化を実現しようとしている。
土の匂いのする国会議員でなければ、なかなかこんな知恵は浮かばないだろう。
少なくとも、私は、自分自身の切実な問題としてこんなことを考えたことが無い。
だから知恵も浮かびようが無かった。
この法案の取り纏めに当たった関係議員や国土交通省に、今日のところは、脱帽だ。