政治不信もかく極まれり | 早川忠孝の一念発起・日々新たなり 通称「早川学校」

早川忠孝の一念発起・日々新たなり 通称「早川学校」

弁護士・元衆議院議員としてあらゆる社会事象について思いの丈を披歴しております。若い方々の羅針盤の一つにでもなればいいと思っておりましたが、もう一歩踏み出すことにしました。新しい世界を作るために、若い人たちとの競争に参加します。猪突猛進、暴走ゴメン。

4時30分に起きだし、いつものとおり新聞各紙に目を通す。宮崎県知事選挙でタレント出身のそのまんま東氏が当選したというのが今日のトップニュース。官僚出身者に対する宮崎県民の風当たりの強さを再確認。おそらく現時点では、一般の国民も官僚や政治家に対して強い不信感を持っていると思う。私たちは有権者の審判を厳粛に受け止めていかなければならない。


しかし、先ほども書いたが、赤坂の議員宿舎問題で国会議員がやり込められている様子が何度もテレビの画面を賑わし、いかにも国会議員が、さまざまな特権を振り回し、自分の個人的な利益を追い求めている、下劣な存在のようなマスコミの報道振りには辟易する。


地方から上京する議員のための議員宿舎であり、その本来の目的に利用されているのであれば、これを問題視することがおかしいと思う。国民の代表として選ばれた国会議員が住居に困窮したり、生活に追われてまともに国政にあたることも出来ないような惨めな姿をみたいということだろうか。広く世界を見渡せば、世界の名の知れた政治家はそれぞれに瀟洒な自宅を所有し、自宅でホームパーティを開催して議員外交を展開している。日本の政治家は、余りにも貧しすぎる。こんなことでは、世界の政治家に伍してわが国の政治家が国際的に活躍していくことを期待するのが無理というものである。


それにしても日本のマスコミは無責任というほかない。


昨年姉歯一級建築士による耐震構造設計偽装問題が発覚したが、当時のマスコミや民主党の若手議員は、これをいかにも自民党の大物国会議員や国土交通省、大手建築業者が結託して建築確認制度を違法に潜脱した大事件のように派手派手しく取り上げていた。しかし、一年経過して、全ては、姉歯一級建築士の能力不足と怠惰に起因する構造設計の手抜きと捏造だったことが明らかとなった。行政のチェック機能が働かなかったという重大な欠陥も判明したが、少なくとも構造的な政治犯罪ではなかった。そのことを今マスコミは口を拭って頬かむりしている。


マスコミの報道を鵜呑みにし、その口車に乗って日本の政治家をやみくもに批判することだけは是非やめていただきたい。


眉に唾しながら、事実を自分の目で確認し、冷静に判断していただきたい。少なくとも悪人面をしているからきっと悪いことをしているだろう、などという決め付けは無用に願いたいものだ。


それにしても宮崎県知事選挙で、政治的経験が皆無で、その政策も総花的・付け焼刃のように思われたそのまんま東氏が当選したということは、私にとってショックであった。


既成の政治家や官僚に対する国民の不信や怒りがここまでになったということであろう。