安価なデジタルエフェクター基板(FV-1内蔵/秋月電子)を使って、アコギ用空間系エフェクター(コーラス/リバーブ)を作りました。しかし、バックグラウンドにノイズ(デジタルノイズ or 寄生振動)が乗っかりえー、出力レベルの低いピックアップではノイズが気になることがありました

 そこで初段のJ-FET(ソース接地)をオペアンプに変更したところ、問題が修正できました。シングルエンドアンプより、”差動/プッシュプルの方が外来ノイズに強いのではないか” と言う程度の希薄な根拠でしたが、結果オーライびっくり。しかし、ノイズが気にならなくなった本当の理屈は良くわかっていません。

 

 

 ついでにもう一つ、初段をJ-FETのドレイン接地(ソースフォロワ)にしてみたらどうなるだろう?と言うことで、これも試してみることにしました。

 

 
 ソースフォロワなので、利得は期待できません。おおよその目安ですが、ピックアップ出力100~200mVrms、ラインレベル500~1000mVrmsと仮定して、ロスも含めて全体で数倍以上の電圧利得が欲しいところです。掟破りですが、ミキサーに利得を持たせてみました。ここの帰還抵抗の500kΩはちょっと大きすぎるかとは思いましたが、ま、発振でもしたらその時に考え直そうってことでニヤリ、とりあえず組んでみました。
 オペアンプ入力の場合と同様に、J-FETソースフォロワでもバックグラウンドのノイズは気にならないレベルまで下がりましたびっくり。必ずしも、シングルエンドアンプが悪かったわけではないようです。最初に試したJ-FETソース接地の場合のみ、実用上少し気になるノイズが乗っかったことになりますプンプン
 オペアンプ入力の時も初段はボルテージフォロアだし、今回のJ-FETソースフォロワで上手く行ったことを考えると、”初段の高インピーダンスのところで利得を持たせない”のが良かったのかなあ? ボクの知識・能力では、それ以上のことは良くわかりません。
 いずれにせよ、これら修正版エフェクター(初段オペアンプ/初段J-FETソースフォロワ)はライブに持ち出して使ってみましたが、十分に実用になりそうです。めでたしニヤリめでたしニヤリ
 
【追記 2023.01.22】ソース抵抗Rsの決定
 
 J-FETのドレイン接地(ソースフォロワ)では、Rsに 3.3k~10kΩくらいが使われている場合が多いようなのですが、ここでは 300~1kΩくらいが良いかと考えています。単三電池2本で作動させ、ある程度電池がヘタってきても Vdsがピンチオフを下回らないように、自己バイアスをあまり深くしたくありません。同時に入力(ピックアップ)のダイナミックレンジを確保する必要もあり、結果的にRs 500Ω周辺かなと考えました。