2024年3月 和歌山つぼみ旅9 道成寺前編 | ぐりぐり寺

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仏像とお寺と山頂目指し、気がついたら山奥へ!?
ぐうたらなのに山越え谷越え石段越え。絵と文の記録です。
ゆるい仏画、御朱印帳も手がけています。

3月末の和歌山旅日記、まだ続いております。

やっと2日目になりました。汗

 

 

 

 

宿泊先の朝食会場から、和歌山城公園が見えました。

お堀の周りをジョギングしてる人がちらほらいます。お堀って走りたくなるものだろうか。

皇居に比べると、ランナーの人数が100分の1ぐらい。周りに気兼ねなく走れるのはいいですね。

 

 

さて2日目もお天気は良さそう。

この日は2か所のお寺しか巡りませんでした。ちょっと遠くのお寺に向かったので。

 

 

路線バスで和歌山駅へ出て、JRきのくに線を乗り継ぎ、電車で1時間ちょいかけて、

 

 

 

 

じゃーん! 道成寺駅!

渋い。

和歌山駅から道成寺駅へは直通電車がほぼありません。

途中で乗り換えるのですが、乗り換え駅での接続が考慮されてなくて、1時間待ちもありえます。

 

 

この時道成寺駅で下車した方は、10人くらいだったかな?

ほとんどが道成寺へ向かいました。

 

 

 

 

駅前のお手洗いが、駅よりはるかにきれいです。ありがたや。

 

 

 

 

駅からお寺は近いです。平らな道を10分かからないくらい。

参道のお土産店、まだ開いていないけど、楽しそうだなあ。

 

 

 

 

昨日までに比べると参拝者がずっと多そうだぞ。休日というのもありますが。

 

 

 

 

7年ぶりの道成寺!

久しぶり。変わらず広くて立派です。

こちらは桜が満開でした。しだれ桜がメインだからでしょう。

やっと思い描いていた景色が見られました。

 

 

 

 

お堂は後回しにして、境内の桜を目がけて、あっちふらふら、こっちふらふら~

どの木も花がいっぱい。眼福です。

満開なので人も多かったのです。

 

 

 

 

一周した後、本堂に戻って来ました。

これですよこれ。本堂特別拝観!

普段上がれない本堂に上げていただき、御本尊十一面観音を近くで拝観できるのです。

それも無料で!

お花見してる皆さんもどんどん入ればいいのに!?

 

 

 

 

本堂の中に入ったことがある方、いらっしゃいます?

私は初めてです。

中は内陣に大きなお厨子が3つ並んでいて、中央が開いており、十一面観音立像がおられます。

拝観できる仏様は御本尊だけで、左右のお厨子は閉じています。気になる・・・

 

 

お堂にぐるっとガラスケースがあって、いろんな絵巻の摸本が見られます。

 

 

御本尊、十一面観音立像。

(画像はこちら、DiscoverJapanのサイトより)

手前に柵?があり、足元は見えませんが、なんか、大きいぞ~

像高243.5cm。重要文化財◎。

奈良時代作、木心乾漆造、漆箔、クスノキ材。

全体に赤褐色をしているのはクスノキだからでしょう。金箔も残っています。

 

 

お顔は微笑んでいます。ただし修復後につけられた後補。

頭上に化仏がついていません。元々なかったそうで、年代の古さを物語っています。

お坊様の説明では、日本で3番目に古い千手観音だとか。

腕が太くて長く、体から遠くまで広がっているのが、大らかで自分的に好みです♪

 

 

こちらの仏様が世に出たのはつい30数年前。

昭和62(1987)年、本堂の背面におられる、北向き本尊 (秘仏、33年に1度御開帳) を移動しようとしたら、腕が外れちゃって、中に胎内仏が入っているのが発見されました。

その胎内仏がこの千手観音様。

胎内仏が2m超え!!

北向き本尊は鞘仏だったのだ。3mあるそうです。

 

 

傷んだりばらばらになっていた部分を復元し、完全なお姿にして、現在本堂中心に立っておられます。

 

 

さすが創建701年、和歌山県最古のお寺。

お寺の歴史を裏付ける古~い仏様がいらっしゃいます。それも立派で素敵な方々が。

安珍清姫がギャーギャー暴れなければ、仏像の宝庫で有名になってたはずなのに!?

 

 

 

 

本堂前のお堀でグワグワ鳴いている声がする。

けっこう大きい声、姿は見えず。

みんなでのぞき込むけど、それらしき主は見えませんでした。

 

 

 

 

何かいるのかなぁ?

 

 

 

●参考文献:

和歌山県教育委員会 道成寺調査報告書 2012

↑このレポート、仏好き・寺好きにはとても面白いと思います!

 

 

つづく