ショワッ!!(その4) | 無敵動画堂高田のブログ

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無敵動画堂 というサークルで、アマチュアアニメを製作している者が、アニメや特撮について語ります。

 ショワッ!!

 ザ・ウルトラマンより、主人公のヒカリ超一郎を描いてみました~。

 ……って、こんなもの描いている場合なのか!?

 

はい、前にも書きましたが、連日現実逃避をして、アニメの作業をしていないで こんな落描きばかりしている、というわけではないです。

 ショワッ!!(その1)~(その3)は、全部同じ日に描いたものです。

 で、今回の絵は、実はその翌日に描いたものです。

 やっぱり、二日程は、現実逃避してるんやん(笑)

 

 

 

 ザ・ウル、観返してみて思うこと。

 やっぱ、この番組が、本領を発揮するのは、後半戦だわ

 詳しい事情は私の知る限り明かされていないけれど、監督をはじめ、メインスタッフ交代劇は、結果としてこの番組を面白くした。

 前半は、観返して、懐かしさと、改めて感じる新鮮さ(※後述)はあったものの、

アニメでしかできない表現を やたら強調したウルトラマン

しかない。

 実写でやったら不自然だが、アニメなら自然なキャラクターの性格付け

 実写でやったら予算がかかりすぎる、複数怪獣の同時登場

 実写でやったら着ぐるみでの映像表現が不可能な、不定形デザインの怪獣

 しかし、これらはすでに数多くのアニメ作品……ガッチャマンやマジンガーZ、コン・バトラーVで観てきたものであって、実は大して新鮮味はない。

 アニメのウルトラマン、としての魅力を出そうとして、結果的に、

ウルトラマンであるという縛りがなければ、特に当時のアニメ作品としては魅力的とも思えない要素を、妙に強調した作品になっている。

 なんだか、これまでの実写ウルトラマンをアニメというフィルターをかけて投影した影のような作品なのだ。

 

 これが、後半戦……ウルトラの星=U40絡みのエピソードになってきて、やっと、

実写ではできない、アニメ作品ならではの設定やドラマの魅力

を発揮するようになり、そしてそれは今観ても十分魅力的である。

 

 散々、「ヤマトっぽい」と言われるが、

 そしてそれは的を射た意見だが……

 ウルトラマンであることに悩みながら戦い続けるヒカリのドラマと、

 人類よりも高次の存在であるU40の人々の描写、

 宇宙大戦争というスケールの大きい舞台設定。

 これらが無理なく融合した作品として完成するためには、やはり媒体は実写ではなく、アニメでなければならない。

 

 美少女アミアや、大賢者を、実写作品で無理なく作品に溶け込ませることができるか……?

 無理だ。

 実際、当時の実写特撮作品は、

ヤマトのスターシャや999のメーテルのような神秘性を持ったヒロインを何とか映像化しようと、

金髪のかつらをヒロインに被せてみたり、外国人女優を起用したりしているが、どうしてもあの

 生身の人間っぽさがなく、かつ、お人形ではない人間らしさを持つキャラクター

という表現に遠く及ばず、

どこからどう見ても生身の人間のキャラ

でしかなかった。

 当たり前と言ってしまえば、当たり前なのだが……だって、生身の人間が演じているのだから。

 また、大賢者のようなキャラと言えば、レインボーマンのダイバ・ダッタや、コンドールマンのタバ老人、忍者キャプターの天堂無人、がいるが、やはり大賢者のような 超然とした神々しい人物 ではなく、アクの強い超人キャラ になっている。

 やはり、どうしても生身の人間のイメージを消し去ることができない。

 

 イメージ的にワンシーンだけ、そういった「超然とした賢者」や「女神を思わせる神秘的美少女ヒロイン」を出すことは可能であろうが、それらの人物をがっちりドラマに絡ませるのは、実写ではかなりハードルが高い。

 

 アニメならできる。

 そしてそれは、当時のアニメで、別に珍しいキャラ表現ではなかった。

 が、それが、ウルトラマンとして、ちゃんとドラマに組み込まれると、がぜん面白さを発揮しはじめた。

 

 それまでの実写ウルトラマンシリーズが踏み込まなかった

かつ

踏み込んでみると、ウルトラマンシリーズとして魅力的な要素である

 他の隊員達から見ると主人公が肝心な時に不在である、ということから発生する人間関係の軋轢や、心の内の葛藤

 が、映像表現と融合し、ようやく

アニメならではの魅力を本当の意味で発揮したウルトラマン作品

 となる。

 

 そう、やっぱりドラマ、なのだ。

 

 この作品で試みられた、ヒカリとウルトラマン・ジョーニアスの関係……一心同体ではなく、二心同体 という表現に、実写版が完全に追いつくのは、ウルトラマンコスモスまで、約20年かかった。(ウルトラマンGでも試みられていたが、成功しているとは言えなかった)

 

 不定形のデザインの怪獣や、一度に何匹も登場する怪獣や、氷の上を滑っていくウルトラマン

といった、(実写ではお金がかかりすぎるから)アニメならではの映像表現にこだわりの見られる前半。

 そういったアニメならではの表現を特別強調することはせず、普通にアニメ作品の表現として受け入れ、

アニメならではのキャラクターを使うことにより、ウルトラマンとして面白いドラマを追求することにこだわりの見られる後半。

 

 この番組の後半は、ホント、今観ても実に魅力的だ。

 未見の方や、忘れてしまっている人は、ぜひ、再見を。

 

 ただし! メインスタッフ交代劇の影響か、作画的には、かな~りきつい回もあるので、要注意(笑)!

 

 

 

改めて感じる新鮮さ……当時的には、ガッチャマンやマジンガーやコン・Vでさんざん見られたはずの、アニメならではの魅力的な敵キャラ(毎回のやられキャラ)。

 そもそも最近、そういうキャラが登場するアニメが少ないので、実は、今ザ・ウルを観ると、それはそれで、改めて感じる新鮮さはあった。

 番組前半。

 逆に、そういうこだわりが無くなってしまった後半は、普通に当時のアニメっぽい=宇宙戦艦ヤマトっぽい宇宙戦争のシーンが多くなり、それには改めて感じる新鮮さは、ないですわ。個人的には。