平成27年 五月場所 十四日目
あきらめずにほのかな期待を寄せていてよかった。
白鵬ついに3敗!!
時間いっぱいになっても、白鵬の懸賞金の行方を話していました。
毎日高額の現金はどうしているのか。
現金で家に持って帰るのか。
もしかしたら、銀行の支店長が毎日白鵬と一緒に場所入りしているんじゃないかと、下世話な話をしていたら気が付いたら稀勢の里が突き落とししてました。
ゴメンナサイ稀勢の里、ロクに見てなくて。
そしてありがとう稀勢の里。
これで千秋楽の優勝の行方はまるで分らなくなりました。
「どうしよう・・・。」
「どうしよう・・・。」
「明日のインタビュー・・・。」
「原稿、書き直し・・・。」
毎場所、毎場所、インタビューというよりスピーチになりつつあった優勝力士インタビュー。
白鵬のありがたい説法の時間だと、頭を垂れて拝聴しておりました。
あまりの完成度の高い内容に、これは2日前くらいから考えてきていると勘ぐることも度々でした。
それがどうでしょう。
照ノ富士に躍進と白鵬の3敗で、今まで白鵬劇場だった千秋楽が明日は全員参加の千秋楽へ。
久々に違う人の優勝インタビューが聞けるかもしれません。
そしてさらに私の度肝を抜いた、ほとばしる情熱を見せた時天空。
まだ誰も知らない、時天空の姿がここに!
「私は勝つ・・・。必ず、勝つ。」
「あれ・・・、今日の・・・相手・・・。」
今日の相手は本名が中西、四股名が大道の大道健二です。
幕下付け出しの御嶽海がやってきたときは、本名が大道だったのでどうなることかとヒヤヒヤものでしたが、こんがらがらなくてよかった。
【ファイト一発】
「よっし!」
「やる気満タン!」
「今日はいっちょ、塩メガ盛りでっ。」
時天空「え。」
ほとばしる情熱の寄り切りで大道を倒し、なんと10勝目!!
すごい、すごいぞ時天空!!
この頑張りはもう、これに十分値します。
【名言】
「やった!」
「やったよ・・・。」
「今日は初めて・・・。」
感動のシーン、ここに再び。
オリンピックを待たずに、東京に感動がやってきましたね。
己に打ち勝った者のみが、口することができる言葉。
「自分で自分を褒める」
今場所の時天空は、まさに己に打ち勝った場所でした。
勝ち越しを決めてなお、集中力を切らさずに、翌場所のことを考えて星を上積みする・・・。
口で言うのは簡単ですが、なかなかできることではありません。
時天空も3度目の十両優勝はなくなりましたが、あの日アトランタで得た有森裕子さんの銅メダルと同じように、美しく輝く時天空の10勝目です。
白鵬の3敗目、時天空の10勝目。
それと同じくらい驚いたことが、今日はあと一つありました。
【パーソナルカラー】
藤井「え!」
藤井「ちょっと・・・!!」
藤井「えぇっ!!!」
藤井「あの・・・九重さん、そのジャケットは・・・。」
九重「舞の海さんに、選んでもらいました。」
藤井「あ~、なるほど~。」
私、千代の富士の薄ピンクのジャケットに驚いて、2度見してしまいました。
千代の富士のイメージはやはり黒。
でもそれって周りが勝手に作り上げたイメージだったのかも。
千代の富士を引退して九重になった今、着たい服は薄ピンクだったかもしれません。
いよいよ明日は千秋楽。
優勝賜杯を抱くのはだれか。
そして時天空はあと1勝を積めるのか。
千秋楽の相手は、
脱力の力で前に出る(谷川親方筋肉の名言集より)北播磨です。