音のある世界と音のない世界
サウンド・オブ・メタル〜聞こえるということ〜
(2019年/アメリカ/119分)
監督:ダリウス・マーダー
【ストーリー】
ドラマーのルーベンは恋人ルーとロックバンドを組み、トレーラーハウスでアメリカ各地を巡りながらライブに明け暮れる日々を送っていた。しかしある日、ルーベンの耳がほとんど聞こえなくなってしまう。医師から回復の見込みはないと告げられた彼は自暴自棄に陥るが、ルーに勧められ、ろう者の支援コミュニティへの参加を決意する。(映画.comさんより)
【かんそう】
第93回アカデミー賞では編集賞と音響賞を受賞した作品ですねー。
セリフ以外の部分にも字幕がつけられていて「鑑賞」というより「体験」型の作品だなぁと思いました。
今まであったものや、できていたことが急になくなる、できなくなるって本当にショックだろうし、私だったらずっとイライラと落ち込みのループから抜け出せないような…
だから、私はルーベンって素直やなって、まず思いました。
藁にもすがる思いがあったから、ルーのことが好きだから、といえばそうだと思いますが、めちゃくちゃごねるわけでもなく、意外とすんなり聴覚に障がいがある方たちのコミュニティに入りましたよね。
お決まりの「やってらんねー」なところも何ヶ所か挟みつつ、それでもルーベンがこのコミュニティに慣れていく様子は見ていて「素直よなー」と思いました。
早朝にノートになんでもいいから書き綴る、という日々もちゃんと続けていたし。
そして、彼らに馴染むのも手話の覚えも早かったルーベン。
子どもたちとの交流の場面がすごく良かった〜
あの、遊具を叩いたときの振動で「音」を感じ、お互い微笑むシーンにジーン…(←シャレっぽくなっちゃった…)
ここでずっと馴染むのかと思いきや結局ルールを破って出ていってしまい、恋人のルーの家に行ってはみたものの…
ルーとの距離は既に遠く離れていて、その時のルーベンの寂しそうな顔。
スッと身を引くルーベンはやっぱり「素直やなー」と思いましたわ。
そしてあのラストッッ!!!
ルーベンは解放されたのかな…
とにかく最初から最後まで一貫して思ったのは
「ルーベンは素直やな」
でした。
うりぼう4つ:
※画像はお借りいたしました。
2021.10鑑賞
ありがとうございました