ミナリはセリ
ミナリ
(2020年/アメリカ/115分)
監督:リー・アイザック・チョン
【ストーリー】
農業での成功を目指し、家族を連れてアーカンソー州の高原に移住して来た韓国系移民ジェイコブ。荒れた土地とボロボロのトレーラーハウスを目にした妻モニカは不安を抱くが、しっかり者の長女アンと心臓を患う好奇心旺盛な弟デビッドは、新天地に希望を見いだす。やがて毒舌で破天荒な祖母スンジャも加わり、デビッドと奇妙な絆で結ばれていく。しかし、農業が思うように上手くいかず追い詰められた一家に、思わぬ事態が降りかかり……。(映画.comさんより)
【かんそう】
※ネタバレしてまーす※
実は『ノマドランド』と同じ日に観て、こちらを先に観ていたのですが…
こちらが2本目の方がよかったなぁ…と思うほどに、じんわりと余韻がずーっと心にありました。
アカデミー賞の時期には『ノマドランド』とよく比べられていたし、『ノマドランド』の好評価もよく目にしていましたが、私個人の好みは圧倒的に『ミナリ』です。
「家族」の物語というところに心を寄せやすかったからかもしれませんが。
私は妻のモニカに感情移入してしまったかな。
最初に荒れ地に着いたときのモニカの「話しちゃうやんかぁー」な顔から、もう、わかるーわかるーの連続。
子どもたちはすぐその土地と人に馴染むけど、大人はそうもいかないし、ましてや外国から来ている自分たち。
どないすんねん…
しかーっし!!
そんな心細い時に現れてくれた救世主、THE☆母!
母の存在と、母が大量に持ってきてくれた韓国の食材に癒やされるモニカ。
わかるわぁ…泣けるわぁ…
いや、モニカと同じ境遇になったことはありませんが、なんか「わかるわぁ」でした。
一方でついていけない夫の農家まっしぐらさ加減…
あの、病院での会話で、私はジェイコブとモニカは、もう…本当にダメなんじゃないか…って思ったけど(でも、この時の会話、後々何かあった時にひっかからんやろか…モニカにとって。)、皮肉にも母が良かれと思っての作業で起こってしまったあの火事が家族を繋ぎ止め、その後の雑魚寝に涙しました
デビッドがおばあちゃんの手をしっかり握って帰るところもよかったなぁ。
どこに行ってもしっかり根を張り、何度でも立ち上がるミナリ(芹)のように、たくましいジェイコブとモニカ(最初からケンカ続きではあったけど)。
そして、彼らからアンやデビッドに受け継がれていくであろう家族の愛。
とてもよかったです
そして、どーでもいいんですけど、私がお世話になってる会社って、どーもハード面をケチる節があって、そうすると結局、何度も修理に来てもらい修理代がかかったり、時間がかかったりするので最初からハード面ってケチらん方がええよなぁ…ってジェイコブを見ていて会社を思い出しました。
ジェイコブはまぁ、資金節約せなあかんかったから仕方ないんだけど。
会社はその辺ちゃんと予算あるからなぁ。
くうこのおまけ
・デビッドにとっての「あばあちゃん」の第一条件が「クッキーを作ってくれる」というのに笑いました~
・デビッドはおばあちゃんから花札を教えてもらうが、それを、ジョニーに教えてあげていたシーンもよかった~
うりぼう4.5:
2021.6鑑賞
ありがとうございました