尺の長さは関係なし!
香港画
(2020年/香港/28分)
監督:堀井威久麿
【しょうかい】
2019年の香港民主化デモを記録した短編ドキュメンタリー。2019年2月、香港政府が逃亡犯条例および刑事相互法的援助条例の改正案提出を発表したことをきっかけに、香港全土で大規模な反対運動が巻き起こる。運動は徐々にエスカレートし、6月には103万人の市民による逃亡条例反対のデモ行進が行われる。同年10月、仕事で香港に滞在していた堀井威久麿監督は、デモに参加している人々の若さに驚き、彼らが何を考え、何を発信しているのかを知るために記録を始める。若者たちの声を聴きながら、デモ隊と警察が衝突するなかでも撮影を続けた堀井監督は、デモ隊とともに催涙ガスやペッパースプレーを浴びながらもカメラを回し続けた。そうして完成した28分の迫真の映像から、香港の若者たちがなぜ戦うのか、またメディアを通じてその様子を目にする人々が、彼らの声にどう向き合い、応えるのかを問う。(映画.comさんより)
【かんそう】
たった28分。されど28分。
受ける衝撃はかなり大きかったです。
それはきっと、監督も意識した、とお話されていましたが「民衆、警察両側から公平になるよう撮影した」ということからじゃないかなーと思いました。
以前に観た雨傘運動のドキュメンタリーでは、衝突はあれど、まだのんびりムードがあり、撮影も香港の若い監督さんだったからか、そんなに衝撃的なシーンもなく、香港らしいなぁ、と思うようなシーンもあったりしました。
今回は民衆側の「勇武派」と呼ばれるちょい過激なデモ隊のことも撮っていて、その中には女性たちもいるそうですが低年齢化していってるそうです。
怪我の手当をしている女の子が写っていたけれど、まだ中学生くらいちゃいますか?!
で、勇武派と呼ばれる人たちの攻撃だったかどうか忘れましたが中国と関わる屋台への攻撃にビックリしましたわ。
容赦なっすぃんぐー!
そして警察!
あの放水攻撃ですが、単なる水じゃなくて催涙ガスが含まれている水なので当たると激しく痛いらしく、半日以上痛いらしいですわ。
怖い…
監督たちは現地で情報を得て今日はあそことあそこで、明日はあっちで、というように撮影をしたらしいです。
また、私が読んだ新聞には「誤情報や警察のおとり捜査に翻弄されることもあった」と書かれていました。
そのような撮影だったからか、より緊迫した雰囲気を伝えていたように思います。
それにしてもすごいタイミングで撮らはったよなーって思いました。
今はいろんな規制ができて(国安法施行が大きいかな?)デモすらできないらしいので、まさに時代の瞬間を切り取った映像だったんじゃないでしょうか。
2020年くらいからはコロナが拡大されていったしさ…。
雨傘運動のドキュメンタリーを観た時に、警察は実際のところどう思ってんのかな、と思っていたのですが、今回インタビューにも出ていらしてたけど、やはり中には違和感を感じた方もいたんだなぁ。
短尺とはいえ、見応えがあった濃密なドキュメンタリーでした。
うりぼう4つ:
2021.1鑑賞
ありがとうございました