ヒヒーン
今日も どこかで馬は生まれる
(2019年/日本/94分)
監督:平林健一
【しょうかい】
引退した競走馬と、馬に関わる人びとを追ったドキュメンタリー。JRAによる中央競馬が大きな盛り上がりを見せる一方で、競馬で走ることができなくなった馬の存在はあまり語られることがなかった。競馬産業に関わる人びとの中で暗黙の了解とされていた、多くの馬たちが天寿を全うする前にその生涯を終えているという引退馬を取り巻く課題について、競馬ファン、馬主、調教師、生産者、馬を生かしたビジネスを展開する経営者など、馬と関わるさまざまな立場の人びとへの取材を敢行。彼らの声から、馬と真摯に向き合い、馬を尊敬する人びとの姿が浮かび上がっていく。(映画.comさんより)
【かんそう】
馬が出ている映画大好きということで観に行ったのですが………
衝撃でした……
いや、ちょっと考えたら「そうやん。そうやんなぁ。」なことを、この映画では教えてくれました。
地方競馬も含めあれだけの競馬場があり、あれだけの競走馬がいます。
じゃあ彼らのその後は?競走馬としてコースを駆け抜けて引退まで全うできればいいけれど、ケガでもう競走馬としては走れなくなる馬、そもそも競走馬になれなかった馬…彼らはどうなるの?
たまに引退後にゆったり余生を送る馬たちの様子をTVで見たりすることがありましたが、それらはほんの一部、ということを知りました。
言われて初めて「そうやんなぁ」と気づきましたわ。
まずは最初の競りで売れなければその時点でもう競走馬にはなれない、という馬もいる。
(私は競りがあることも初めて知りました。)
競走馬になれたとしても、競走馬として最後まで競走馬生活が全うできるとは限らない。
競走馬として走れなくなった馬のその後を追うと、乗馬用の馬として再度訓練を受けたり、NPOの方々が受け入れ先を見つけて馬をその場に送り出したり……
第二の馬生を送れる馬もいれば、その後どうなったか行方がわからない、とか、早々に馬肉になってしまっていた、などがありました。
馬肉工場の方が「馬はわかっている。最後、涙を流す馬もいる」と話されていたのが辛かったです……
そういう馬たちを増やさないようにするために、長生きしてもらうために、最後まで生き抜いてもらうために、わたしたちは強く育てる必要があるんです、とお話する関係者の方々が心強かったです。
そして、馬糞って最高の肥料になるらしく、ただのんびり歩いてくれるだけでいい、と引き取る方もいたり…。
皆さん馬に対して愛情たっぷりで、そういう方々の強い意志を観ていてホッとしました。
ただ、競馬ってもんのすごい利益があってもんのすごい額を国に納めてるらしく、競馬について異を唱える声はあまりないそうです。
どの馬も最後まで馬生を全うできますように…
くうこのおまけ
昔、たまーに競馬をすることがあり、ナイスネイチャという馬が大好きでした。(騎手は松永さんだったかな?)
なかなか勝てないところが何だかかわいくてねぇ…
今回、ナイスネイチャが老後を送っている牧場が出てきて「おっ!」となりました
ナイスネイチャ、そして他の馬たちも元気に長生きしてね
うりぼう5つ:
2020.11鑑賞
ありがとうございました