大切な仲間(蜂)たち
ハニーランド 永遠の谷
(2019年/北マケドニア/86分)
監督:リューボ・ステファノフ、タマラ・コテフスカ
【しょうかい】
北マケドニアの首都スコピエから20キロほど離れた、電気も水道もない谷で、目が不自由で寝たきりの老母と暮らす自然養蜂家の女性は、持続可能な生活と自然を守るため「半分は自分に、半分は蜂に」を信条に、養蜂を続けていた。そんな彼女が暮らす谷に突然やってきた見知らぬ家族や子どもたちとの交流、病気や自然破壊など、3年の歳月をかけた撮影を通して、人間と自然の存在の美しさや希望を描き出していく。(映画.comさんより)
【かんそう】
おもしろかったです!まるでドラマを観ているようでした。
日本にやってくる外国のドキュメンタリーって「ドラマ?」な作りのものが多いのかな?
しかも北マケドニアの映画って初めて観たのではないでしょうか?
勉強不足なもので北マケドニアってどこに位置するかも全然わからなかったのでネットで地図検索。
海に面することなく周りは国々に囲まれていますね。
2019年に憲法上の国名を「北マケドニア共和国」に変更したそうです。
映画の方ですが、冒頭の険しい道のりを歩く彼女からもう釘付け。
この時点で「カメラ何台あるんかな?」と思ってしまいましたが。
2020年に観た作品でいうと『ビッグ・リトル・ファーム』もそうでしたが、先ほど書いた通り「ほんとにドキュメンタリー?」と思ってしまうほどにドラマチックなドキュメンタリーでした。
舞台となる村は水道も電気も通っておらず昔からの暮らしぶりは変わらない。
私から見るとかなり過酷な生活をしているけれども、ハティツェにとっては当たり前の生活なんだろうな…
ハティツエと蜂との共存生活。
お互いの存在がとても大切で、ハティツエが蜂を敬い大事に大事に関係を育てているのがよくわかりました。
ハティツエの言うこと、やることを蜂たちはちゃんとわかっているようでした。
できた蜂蜜を街で売って必要なものを買って慎ましく暮らすハティツェ。
お母さんへのバナナも忘れません!
そんな彼女の生活もお隣さんが越してきてから一変!
いや、激変!!!!!
最初の頃は彼女とお隣さんも仲が良く、養蜂の心構えや方法も教えてあげたり、彼女のはしゃぎっぷりも見ていて嬉しくなってきます。
が!
お隣のおとーちゃんがお金に目がくらみ(?)、蜂のことも彼女のこともお構いなしに暴走し始めたことから両者の関係は悪化。
勝手なことをしでかし、彼女の蜂まで全滅。
盲目で介護が必要な母(←優しいお母さんなのよ)を抱えているのにどうすれば…と頭を抱える彼女。
お金は人を変えますな……
唯一の救いはお隣の息子のうち一人だけが彼女を信頼して養蜂面で彼女を頼っていたこと。
しかし、結局にっちもさっちも行かなくなったおとーちゃんは「だめだこりゃ」と家族で逃げるように引っ越す。
え!!動けるあんたらはええわぃ!!!めちゃくちゃにされた彼女はどうなんのよー!!!
と、思っていたらどなたかが書いていたのですがこのドキュメンタリーが受賞した賞金で街に移り住んだとかなんとか…
他の記事では「今は養蜂の指導をしている」とも書かれていましたね。
母も亡くなり、ハティツェは一人。
街で暮らしてらっしゃるのか、養蜂の指導をされているのか、どのように暮らされているのかはわかりませんが、少しでも平穏な日々を過ごしてはったらええなぁ、と思います。
もしかしたらお母さんが言っていたように結婚してらっしゃるかもしれませんね~
うりぼう5つ:
2020.11鑑賞
ありがとうございました