あの時の あの一瞬
よこがお
(2019年/日本・フランス/111分)
【ストーリー】
周囲からの信頼も厚い訪問看護師の市子は、1年ほど前から看護に通っている大石家の長女・基子に、介護福祉士になるための勉強を見てやっていた。ニートだった基子は気の許せる唯一無二の存在として市子を密かに慕っていたが、基子から市子への思いは憧れ以上の感情へと変化していった。ある日、基子の妹・サキが失踪する。1週間後にサキは無事に保護されるが、誘拐犯として逮捕されたのは意外な人物だった。この誘拐事件への関与を疑われたことを契機に市子の日常は一変。これまで築きあげてきた生活が崩壊した市子は、理不尽な状況へと追い込まれていく。(映画.comさんより)
【かんそう】
楽しみにしていた深田監督作品だったのに逃して逃して逃しまくってしまい、作品が大阪から離れちゃうー!と、めったに行かないレイトショーに駆け込みましたー!
とにかく筒井真理子さんあっての映画でした!!
筒井真理子さんの怪演と言っても過言ではないのでは?!な演技に目が離せませんでした。
素晴らしかったですわ~
彼女が演じる「市子」と「リサ」
表情や歩き方も違っててゾクゾクしましたわ。
市子(筒井真理子さん)がどれだけまじめだったかというのはリサを見たらわかります。
市子はまじめで優しくて、仕事も丁寧。
だけどあの「一瞬」が彼女を深い闇に陥れていきます。
そうして「リサ」として彼女の復讐が始まるのですが…
いや~全員…ではないとは思いますがまじめで優しい人ほど一転したらとことん怖いと思いますわ。
そして「リサ」になる前の「市子」の生活が崩れていく様子がなんだかリアルでした。
きっかけはどうであれ誰もが市子の境遇になる可能性ありそうですもん……
「そうかな。大丈夫かな…」って、楽な方に一瞬傾くことなんてあるあるやと思いますし。
(現に仕事でも「ま、いっか」とやり過ごした件ほどあとで「しまったわーあの時ー」って後悔すること多いですしー)
ここからネタバレですが…
最後はちょっとドキドキ…そのまま轢いちゃうの?!って思ってしまいました。
結局、その後は決別のような再出発のようなクラクション鳴らしていたけれど…
ミラーに写る彼女の顔は…
どう見えるのかというのは、もうこれは観客によって違うだろうなぁ、と思いました。
私は…清々しくはなかったかなぁ。
私が市子でも完全には吹っ切れないだろうし。
でも、これからも市子は生きていかないといけない。
だからこそ市子にはもう一度幸せになってもらいたいなぁと思いました。
うりぼう5つ:
2019.8鑑賞
ありがとうございました