ぎふアジア映画祭で観た2本の映画の感想です。
(2015年/ベトナム/103分)
監督:ビクター・ブー
大阪アジアン映画祭2016で上映され、一般公開もされたベトナム作品。
原作はベトナムのベストセラー小説だそうです。
しかも海外のいろんな映画祭で数多くの賞を受賞したこちらの作品!
やっと観ることができましたー!
東南アジアの映画ってスローモーション多用の傾向があるのかしら・・・?
この作品も例にもれず。
けっこうな頻度でスローモーションでてきましたねー
物語は兄ちゃんと弟がメインなのですが、弟の性格がいいからか、兄ちゃんの性格があんまり良くはうつらなかったなぁ~。
遊びの中に石の投げ合いがあったけど、それは危ないって!!!
やめときなはれー!!!
そして弟たちのおままごと(?)のセリフだけで自分がのけ者になったと勘違いした兄ちゃんは弟に取り返しのつかないことをしてしまいます。
その勘違いっていうのも弟と兄ちゃん意中の女の子がままごと遊びをしていて「鶏肉おいしいねー」「うん、おいしいねー」というセリフを言い合っていたのを、自分をのけ者にして二人だけで鶏肉を食べていると思ったから。
・・・おままごとにまで出てくる「鶏肉」って80年代半ばのベトナムではなかなかのごちそうなのかな?
あの弟くん・・・ああやってずっと兄ちゃんを立てて生きていくんだろうか。
基本的に仲いいのかもしれないし、大人になるにつれて変わっていくのかもしれないけれど、あの関係性のままだとしんどいなぁ・・・と思いました。
父親もすぐにどなって殴るのも気になったな・・・
時代や、田舎、というものが関係しているのかもしれませんが。
後半に森の中で暮らす親子の話が出てきますが、伏線の延長線上であり必要だったとは思うのですが、ちょっととってつけた感が感じられたかなー。
と、思っていたらいただいたチラシに監督インタビューが載っていてそれを読むと「なるほどねー」でした。
こちらの作品は小説が元になっています。
その小説は81章の断片的なエピソードから成り立っていて、はっきりとした筋らしいものはないそうです。
それを三幕構成の映画脚本にするためにストーリーを再構築しなくてはならなかったようで、登場人物とエピソードを大幅に取捨選択する必要があった、とインタビュー記事に書かれていました。
原作者さんからは「映画はあなたの作品ですから情緒さえ大事にしてくれたらストーリーは自由に変えていい」と言ってもらっていたようです。(んまっ!すばらしい!)
で、監督がどうしても入れたかったのが「カエルとお姫様のおとぎ話」だそうです。
そういえばラストのアニメーションはこのおとぎ話でしたね。
とにかく兄ちゃん!!
・・・ステキな大人になってね。
くうこのおまけ
・えびと白ごはんのみのお弁当
・いただいた解説チラシには・・・
「ムーン役の少女タイン・ミーは撮影時9歳にして国内で最も優れた俳優のひとりと言われ、ベトナムの芦田愛菜的存在として愛されている」
・・・とありました!!そんなに有名だったんだー!!
うりぼう3.5つ:
2018.10鑑賞
ありがとうございました