監督:圡方宏史
【しょうかい】
大阪府堺市の住宅街に位置する指定暴力団「二代目東組二代目清勇会」の事務所。以前のヤクザは賭け事の仕切りと祭りの露天商を稼業としていたが、覚せい剤の密売を行うようになり、昭和40年代前後に組同士の抗争が激しさを増す。「暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律(暴力団対策法)」「暴力団排除条例」が施行されてからは、ヤクザは銀行口座開設が不可能なため子供の給食費が引き落とせないといった問題も起きているという。(シネマトゥデイさんより)
【かんそう】
かなり興味深い題材だし、東海テレビ制作ならおもしろいのではないか?と思い劇場へ。
上映初日からかなりの人気だったので、少ししてから観に行きました。
それでもまぁまぁ入っていたかな。
まずは取材対象の清勇会の様子が映し出されます。
やはり上下関係が厳しく・・・と、それはなんとなくわかっていたのですが、とても若い男の子がいてちょっとビックリ。
いや、若いだけやったらそないにビックリでもないけれど、この世界とは到底無縁じゃろぉ、な見かけの男子だったのでビックリでした。
その後彼がなぜこの世界に入ったのか・・・ということがわかってくるのですが。
あと、小さな事ですがお茶を出すときもちゃんとお盆に載せているのに感心しました。
と、いうのもあるぼらんてぃあ活動で年上の女性が「お盆に載せずにお客様にお茶とか出すって私には考えられない」とおっしゃっていて、そういうもんなんやーと思った覚えがあったので、このシーンを観た時にすぐに彼女の事を思い出しましたし、ここではそういう教育がちゃんとされてるんやなぁ、と思いました。
今回観たシーンは組長に出していたんですけどね。
あと、印象的だったのが「ヤクザもいる明るい社会」という会長が語った言葉が劇中に出てきたことです。
暴力団関連の条例も今は結構できていますもんね・・・
会長が言ってたんやったかな?
そのような条例により、彼らは銀行口座が作れないので子供の給食費が引き落としできず、給食費を直接持って行ったら親がヤクザだとばれる、とかかんとか、いろんな問題もあるようです。
じゃぁ、一般的な仕事に就職すればええやん?となりますが、やはり難しいみたいですね。
組長は社会の受け皿がない、みたいなこともおっしゃっていました。
そしてそんな清勇会の顧問弁護士山之内さんの取材もされていました。
暴力団の顧問弁護士ということで、仕事もなかなかなく、警察からのマークも厳しく、取材中もなんか裁判で山之内さんご自身が有罪判決受けてはりましたねぇ。
あと、取材中に組員さんが一人逮捕されておりました・・・ある日取材に行くとその方がいらっしゃらなくてテロップで逮捕云々と書かれていましたわ。
THE☆ドキュメンタリーイヨッ
と、まぁ、淡々と取材は進んでいくのですが、この取材されてる方の清勇会への質問が素人並みのストレートさ!
それがわざとなのかわかりませんが、かえって新鮮でした。
それは覚せい剤ですか?
あれはマシンガンですか?
別の組が攻めてきたとか・・・
などなど。
慣れたような難しい言葉を使って質問されるよりはよっぽどわかりやすいし、私たち目線の質問だなぁ、と思いました。
ヤクザの日常、というものを主に見せてくれたドキュメンタリーでしたが、彼らにとっての困りごと、問題というのも映し出されていました。
だからといって私が彼らの擁護派になりました!とかはないし、逆に絶対排除!の方に大きく傾いた、とかはなく、ただただ「彼らの日常を追ったドキュメンタリー映画を観ました!知らない世界を覗かせてくれました!」という感じかなぁ。
ドキュメンタリーは知らなかったことや知らなかった世界を教えてくれるし、また、何かを「考える」きっかけにもなるのでやっぱり面白い!です。(寝てしまうことも多々ありますけど)
くうこのおまけ
・画像は警察の立ち入り捜査ですが、最初の方で組員さんが本棚の紹介をしていてその中に猫図鑑もありました。にゃー
うりぼう4つ:
2016.4鑑賞
にほんブログ
ありがとうございました