(両作品とも1955年/29分+38分)
監督:羽仁進
【紹介】
≪教室の子供たち≫
日本に於けるドキュメンタリーの概念を覆し、羽仁進の名を広く知らしめた傑作。小学二年生の教室にカメラを据えて、子供たちの姿をいきいきと活写。どうしてこのような撮影が可能になったのか驚きを持って迎えられ、教育映画祭最高賞など絶賛された。その圧倒的なみずみずしさに驚嘆!
≪絵を描く子どもたち≫
小学1年生の図画工作の授業で、表現する楽しさに目覚めた子供たちを捉える。子供たちの「絵」の部分のみをカラー映像にするなど、新鮮な手法によって描き出されたこの作品は、教育記録映画でありながら、娯楽映画と劇場併映された羽仁の記念すべき劇場デビュー作となった。
(両作品ともシネ・ヌーヴォさんのサイトより)
【かんそう】
『”映画の天才”羽仁進映画祭』より鑑賞。
羽仁進映画祭で観たのは結局3本だったのですが、正直もっと観たかったです。
3本ともドンズボリ!で私の好みにはまってくれたので、他の作品も観たかったなぁ・・・
すみません!この短編を2本とカウントすれば鑑賞したのは5本でした!
10以下の数も数えられへんのかぁーぃ!と情けなくなりました。ごめんなさい・・・
仕方ないですねー。今回は縁がなかったということで。
縁があればまたお目にかかれるでしょー
羽仁監督は最初岩波映画製作所で何本か作品を撮っています。
私にとって岩波映画製作所と言えば「羽田澄子監督!」とすぐに思い浮かんでいたのですが、今後は羽仁進監督のお名前も頭の中に浮かびそうです。(もちろんほかにも著名な方はたくさんいらっしゃいます!)
今回の2本は、それぞれ独立した映画なのですが、上映時間が短いためか、2本同時上映になっていました。
最初に流れたのが『教室の子供たち』。
ドキュメンタリーなのですが、子供たちが全然と言っていいほどカメラを意識せず、のびのび自由に動いています。
どうやら教室にカメラを置いて、子供たちがカメラを意識しなくなるまで撮り続けるという、当時としては珍しい手法を使用したそうです。
今どきの子供って、小さいころからビデオだー携帯だースマホだーと撮られ慣れていると思うのですが、この当時の子供はカメラそのものが珍しかったと思いますしね。
どの時代の子供もおもしろいなぁ・・・と観ていて思いました。
バックに流れるピアノ曲もかわいらしかったです( ´艸`)
2本目は『絵を描く子どもたち』
絵を描くことを通して子供たちの成長を追ったドキュメンタリー。
何人かの生徒をピックアップして最初の図画工作の授業で描いた作品、そして数か月後・・また数か月後・・・と描いた絵と、彼らの姿を追っていくのですが、絵を紹介する時だけはカラーになり、ハッとします。
そして彼らの成長もしっかりと見てとれます。
そういえば、心理学でこういう絵の療法ってなかったっけな・・・
あれは色で判断するんだったっけな??
なんかそれと似たような感じを受けました。
本当に彼らの様子と絵の感じがリンクしているのです。
絵だけでなく何かを「表現」するって心の中のいろんなモノをアウトプットする作業でもあると思うので、精神面から見ても大切なことなんだろうなぁ、と思いました。
短い時間のものでしたが面白く鑑賞させていただきました☆
※この映画を観ても、やはり是枝監督の事を思い出さずにはいられませんでした。
是枝監督も子供を撮らせるとほんと抜群の監督ですが、その前に羽仁進監督がこんなにもイキイキと子供たちを撮っていたんだなぁ・・と感慨深くなりました。
うりぼう4つ:
ありがとうございました