(1952年/日本/97分)
監督:千葉泰樹
【紹介】
「三等重役」の井手俊郎と「或る夜の接吻」の吉田二三夫によるオリジナル脚本を「泣きぬれた人形」の千葉泰樹が監督した、ユーモアを織り交ぜた人間ドラマ。撮影は「戦国無頼」の飯村正、音楽は「霧笛」の飯田信夫。原節子と三船敏郎が共演を果たした。
ユキは銀座にある宝石店〈宝山堂〉の前で似顔絵を描いて生計を立てていた。同じ裏町に住む正太郎たちは、同じ場所で靴磨きと靴直しをしている。ある日ユキは都電で黒川という男と出会うが、彼は偽宝石作りの名人だった。黒川が偽のダイヤを宝山堂に届けたことから、様々な人物を巻き込んだ騒動になるのだが…。(allcinemaさんより)
【かんそう】
【女優 原節子のすべて】特集にて鑑賞。
三船敏郎さん出てました。てへ
三船さんの上半身裸やエプロン姿なんかも見ることができて「ぐふ。観に来てよかったわー♪」とそれだけでもう大満足でした。
でも、映画そのものもほのぼの喜劇に仕上がっており、楽しく鑑賞。
原節子さん演じるユキは似顔絵を描いて生計を立てていますが決して裕福とは言えない暮らし。
彼女の気高い雰囲気や美しい言葉づかいから貧しい暮らしのユキちゃん、というのもあまり結びつかないのですが、住んでいるアパートはしっかりボロアパートでしたわ。
そこにはハルミという女性が住んでいて、杉葉子さんが演じています。
ハルミストーリーがちょっと涙を誘うのですが、でも適当な取ってつけたようなお涙ストーリーではなく、時代が時代だけにちょっと切実な感じがしました。
そしてここからもしっかりと物語が展開していきます。
この作品でも杉葉子さんのスタイルの良さが際立っていましたねー。
ウエストがほっそー!なんですよ!!
ウエストがきゅーっと細くてそこにフレアスカート履いているもんだからスカートのシルエットが美しくてねぇ。
髪形や、あのファッションから『ローマの休日』のオードリーを彷彿させましたが、『ローマの休日』が公開されたのは『東京の恋人』が公開された翌年1953年ですので、きっとオードリー・ヘップバーンが杉葉子さんを真似たんだと思います。
はい。ウソです。
でも、ハルミの部屋には外国人女優のポスターが貼ってあったので少なくともそういう女性たちにあこがれてのあのファッションだったのかなーという気がしないでもないです。
俳優に疎いのであのポスターが誰だったのかは全く分かりませんでしたが。
もしかすると女優さんじゃないのかな??
原節子さんと三船敏郎さんの掛け合いも楽しかったのですが、喜劇色をより一層強く鮮やかにしていたのが森繁久弥さんと清川虹子さん演じる赤澤夫妻だったと思います。
もーこの二人には笑わされっぱなしでした。
どぎつい夫婦なんですよー
パチンコ玉を投げつける場面なんて「ひー!」と思いながらも笑ってしまいました。
あれはすごかった・・
喜劇、悲哀、風刺・・・いろんな要素が詰まっていましたが、登場人物の設定から、物語の展開、などなど非常にうまくまとまっていてテンポもよく、ほのぼのと楽しい作品でした。
くうこのおまけ
・この映画の見どころとして、よく勝鬨橋が開閉するシーンがあげられますが、とても貴重なシーンだそうです。
作品はこの橋の開閉をただ映すだけでなく、しっかりストーリーに組み込んでいてお見事!でした。
うりぼう4つ:
ありがとうございました