(2014年/日本/88分)
監督:沖田修一
【ストーリー】
7人の中年女性たちは温泉付き紅葉ツアーと銘打った旅行に参加し、それぞれが思い思いに山道の散策を楽しんでいた。だが、彼女たちの先に立って案内していたツアーガイドの姿がこつぜんと消え、7人は山中に置き去りにされてしまう。携帯もつながらず、食べる物も宿泊できる施設もない中、彼女たちはサバイバル生活を余儀なくされ……。(シネマトゥデイさんより)
【かんそう】
大好きな大好きなだーーーいすきな沖田監督作品。
ということで贔屓感想です。
いつも以上にネタバレもしてます。ごめんなさい。
とにかく沖田監督作品の笑いが私のツボ入りまくりで毎回かなり笑います。
今回もなかなか笑わせてくれました。
大声でゲラゲラ笑う、というよりは小声で「ぷふっ」と笑う方が多いのですが、それが大好きな人にはたまらんのではないでしょうか。
主人公7人はオーディションで選ばれた方たちだそうで、プロの方もいればアマチュアの方もいらっしゃいます。
最初は「プロとアマのパワーバランスが顕著だったりするのかなぁ?」と思っていたりしたのですが、あまり違和感なかったですし、あの物語、シチュエーション、キャラ設定が見事にそのプロアマを関係ないものにしていたのかもしれません。
うーん・・・遭難するかなぁ?!という疑問は置いてといてー
もう、遭難してしまったので仕方ありません。
そこからの「七人の侍」ではなく「七人のおばちゃん」たちの奮闘が始まります!!!
あの手この手でガイドを探し始めます。
しかし探しても探してもガイドはおらず・・・
時間だけが過ぎていきます。
そのうち自分たちも「?」な事になり、こうなったら7人で何とかするしかない状況に・・・
最初こそ、迷ったイライラ、そしてお互い良く知らないという猜疑心から、いがみあったり、警戒したりという事もあったりしますが、そのうちそれぞれの得意分野、(一筋縄ではいかない)個性を発揮しあいながらええ感じに協力し、時に笑いあったり、歌ったり、昔話をしたり・・・と一つのチームができあがっていきます。
結局、一晩を明かすことになります。
個人的には「師匠」(←ニックネームね)がいてくれてほんまよかったなー・・・です。
彼女がいるといないとではあのサヴァイバル生活もだいぶ違っていたのでは?!
そうそう。いつの間にかニックネームで呼び合っているあたりも微笑ましいです。
ニックネームで呼ぶとグッと距離が縮まりますものね。
距離を縮めるためにニックネームで呼ぶこともありますし。
おばちゃんあるあるー!な部分もたくさんありましたが(甘食やルマンド持ってるあたりなんて地味に笑えました)、なんか可愛らしいなーと思える場面もたくさんありました。
※「ルマンド」・・・たしかブルボンさんがしっかり協力企業に名を連ねていたような・・・
女性は何歳になっても「乙女」なところがあるものよねぇ~。
そりゃみなさん「乙女」経験者でもあるし、そのまま年齢とともに「乙女」ががっつりどこかに忘れ去られたわけではないだろうから当然か。
そしてそれをうまく引き出した沖田監督も素晴らしいし、皆さんも素晴らしいー!
もう、沖田監督もおばちゃんじゃないのか?!と思えるくらいに皆さんの魅力を引き出しています。
また、彼女たちを愛しく思えるのは、ただかわいいだけではなく、みんなそれぞれの人生を一生懸命生きてきた、生きている人たちなんだ、ということがわかるからです。
「かわいい」裏側にはちゃんと「現実」を生きている彼女たちがいました。
それが垣間見えた時には泣けましたねぇ。
ほんと鑑賞中に数回涙流してましたし・・・(笑いすぎで、ではないですよ)
翌朝、助けは来ない、自力で下山だー、おー!となった時に、最後あのおとなしくて従順そうなジュンジュンが「滝が見たい。この7人で滝が見たいの!」と自分の希望をはっきりと言い、それに応えるみんな、そして滝に向かう7人がまたよかったです。
辛いこと、困難、トラブルなどを一緒に乗り越えた仲間の仲間意識と言いますか、団結力ってやっぱり強いですよね。
↑
滝に着いた7人・・・
なんだか昔、映画『グーニーズ』で子供たちが初めて海賊船(だったかな?)の姿を見た時のシーン&表情を思い出しましたわ。
滝を見ることができてちょっと感動ー・・・で終わることなく、ラストのラストまできっちり笑わせていただきました。
私の中ではやっぱり沖田監督作品にハズレなし!!です。
楽しかった
くうこのおまけ
・でもこの作品、全く乗れない人がいるのもわかります。
何でもそうですけど、やはり「笑い」も好みがあるし、ましてこういう感じの作品ってほんと好き嫌い分かれそう。
・ユーミンが放つ
「女は40過ぎたらみんな同い年じゃー!ボケェェェ!!!」
に大爆笑。ここは大声で笑ってしまいました!
ありがとうございました
みなさま楽しい週末を~☆