11月19日(水)
2014年10月7日(火)~11月24日(月)
京都国立博物館 明治古都館
早割ペアチケットまで購入して開催を楽しみにしていたこちらの展覧会。
結局、最後の最後まで行けなくて、開催終了日の数日前にやっとあーちゃんと観に行くことができました。
130年ぶりの大修復。
しかも甲乙丙丁の4巻全て公開!!でやっ!!
となれば人も集まるよのぉ。
ツイッターで待ち時間をつぶやいてくれているアカウントがあったので(今はなぜか非公開設定になってますね)、行く前はそちらばかりを覗いていました。うわさには聞いていましたが、開催終了に近づくにつれやはり混んでいったようです。
しかも土日などのお休み、特に午前中が混んでいたようです。
そうねー。開館前に待ってる人たちもいるものね。
私が覗いていた待ち時間アカでも時に「240分待ちです」「180分待ちです」とか普通にありました。
テーマパーク並みですな。
私たちは平日の夕方近くに行ったのですが、それでも入館と甲巻観るまでを合わせると2時間くらい待ったかな?
かえるとうさぎの向こうに長蛇の列が・・・
でも、あーちゃんと一緒だったのでいろいろ話したりなんやかんやで楽しく待てたので別に苦ではありませんでした。
何話したかは覚えてないけど。
たぶんくだらん話。うん。
そして、ここ。
入るまでに数回チケットチェックがありました。
そんなにチェックする必要あるぅ?!
「もうええやん!!」な所でもチェックがありました。
入り口すぐのところにあったパネル。
教科書にこんな感じの絵があったかなぁ。
これは「写真どーぞー」と言っていただけたのでパシャリ
入ると・・・もちろんすぐには絵巻は見せてもらえません。
もったいぶるのは世の常でございます。(そうか?)
まずは、鳥獣戯画絵巻が保存されている高山寺と関連人物とされる明恵上人に関する作品の展示を鑑賞します。
書物、掛け軸、絵図・・・などが多かったですね。
たぶん一人で観てたら「すごいわぁ・・」だけだったと思いますが、あーちゃんの展示物へのツッコミがおもしろすぎて、ゲラゲラ笑ってました。
もーまた注意されるからやーめーてー!!←過去あーちゃんと共に注意された経験あり
甲巻観るのに並んでる時もあーちゃんの話がおかしくて笑っていたら、前に並んでた女性も笑ってました。
そしていよいよ鳥獣戯画絵巻の元へ!!!
もったいぶるのは世の常でございます。
ということでここでも40分くらい待ちました。
もう、みんなここで待つであろう、並ぶであろう、という前提の元、待っているスペースには待ち時間も楽しんでね、というそれなりの工夫がされていました。
そしていよいよ鳥獣人物戯画甲巻とごたーいめーん!!!
あれだけ待ったにも関わらず「立ち止まらずに前へとお進みくださーい」というスタッフさんの声が非情にも飛んできます。
う・・・
仕方ないか。
私たちの後ろにもまだまだ人はいるものね・・・
でも、やっぱり本物には力がありますねー。
目の前にするとドキドキするし圧倒されます。
この展覧会を観に行ったあと、録画していた「美の巨人たち」(東テレ)と「日曜美術館」(Eテレ)の「鳥獣人物戯画」の回を観ました。
作者も制作の意図もよくわかっていない鳥獣戯画。
「戯れ絵」ではないか、という見方も強い鳥獣戯画。
その証拠に和紙の性質があまりよくないそうです。
宮廷画で使われている和紙は最高峰のものですが、この鳥獣戯画はあまり高価でない和紙が使われているそうです。
しかも丙巻にいたっては裏表に描かれている後もあり、やはり「誰かのために」という目的で描かれたのではないのでは??という見方があるそうです。
まじめな仏画などばかりを描いているとどうしても鬱積してくるのでこのような戯れ絵を描いたのでは?
だからこその、この伸び伸びとした筆さばきと自由な画風で描けたのではないか、ということも番組内ではお話されていました。
なるほどねー。
甲巻の動物たちって本当にイキイキとしていて、観ていると知らず知らずのうちに顔がほころんできますもんねぇ。
ほんと楽しかったな。
乙巻ゾーンになるとだいぶ人がバラけて自由に鑑賞、でした。
とはいえ人が多いのには変わりないのですが・・・
乙巻になると、空想上の動物なども現れてきて雰囲気も変わってきます。
そしてその数十年後に描かれたであろう丙巻。
丙巻は一番の研究者泣かせと言われているそうです。
最初は人間戯画・・とも言える老若男女の姿が生き生きと描かれているのですが、ある継ぎ目を境に突然動物戯画に変わります。
絵巻では右から左へと物語が流れていくのが基本だそうで、途中でこんなにガラッと何の関連性もない物語に変わることは珍しいそうです。
しかーっし!!
ここで今回の修復担当でもある装潢師(そうこうし)の大山昭子さんは「ん?!」と気づきます。
ところどころにある墨のしみ。
動物戯画部分にあったある墨のしみがふと「烏帽子」に見えたそうです。
そこで前半の人物部分の同じような烏帽子をかぶった人物像と重ね合わせると・・・
うぉーーー!!!
エイドリアーーーーン!!!
とは叫んでいらっしゃらないと思いますが、大山さんもびっくり。ぴったり合ったそうです。
そこから丙巻はもともと1枚の紙の表と裏に描かれ、のちにどこかの時代で1枚を2枚に分けて、強引につなぎ合わせたのではないか・・・ということが今回わかったそうです。
※1枚の紙を2枚に分ける「あいはぎ」という技術があるそうです。
うわ・・すごい・・・
これは「日曜美術館」でお話されていたのですが、聞いた瞬間ゾクッとしましたねー。
謎の多い「鳥獣人物戯画」はこのようにしてちょっとずつちょっとずつ解明されていくのでしょうか。
ちなみに丙巻の動物たちはどうやら甲巻の動物たちを真似て別の絵師が描いたようで、甲の時よりは表情も豊かでユーモラス、また少々グロテスクな感じもある、と両番組で紹介されていました。
・・・でもやっぱり私は甲巻の動物たちが一番好きだったな。
最後は丁巻。
あーちゃんと二人で「・・・これ・・・国宝か?」と言い合ったほど、手抜きに見えた丁巻の絵。
ええように言うたら「ラフ」だけど、悪いように言うたら「雑」
でも、決して下手ではないんですよね。
ちゃーんと何が描かれていたかわかりましたし。
どちらかの番組内でも「決して下手ではない。単なる下手だったらあそこまでは描けない」と専門家がおっしゃっていたので、ほんと筆休め的な感じでサラサラサラサラーっと描いただけ、なのかもしれませんね。
甲乙丙丁それぞれ描いた人たちもまさかその後の時代でそれらが国宝になるとは思ってもみなかったやろうなぁ~。
「うぅわ。まじっすか!国宝っすか!名前書いとけばよかったわぁ」とかあの世でお話されてるかもねー
じっくりしっかりとはあまり観ることができませんでしたけど、動物や人たちの生き生きとした姿はしっかりと目にすることができましたし、動物の姿を見ているだけでも楽しかったです。
動物好きさんにはたまらん絵じゃないでしょうか。
今年の4月下旬からは東京でも公開されるそうです。
鳥獣戯画 京都高山寺の至宝←クリックしていただくとサイトに飛びまーす
ご興味のある方はぜひ!
外に出ると日も落ちてすっかり暗くなっていました。
お庭でスタンプラリー(子供向けっぽいけど)したかったわー
たぶんこんなのを探すんだと思う・・
もう一つ展示会を観に行くので移動移動!!ごーごごー!!
~おまけ~
明恵上人は動物を非常に愛していらっしゃったそうで、この木彫りの犬を座右に置き、かわいがっていたそうです。
リストの員数には「一躯」と書かれていました。
調べると「躯」は仏像などを数える助数詞だそうですが、この場合でも「躯」で数えるんですねぇ。
☆開催期間中、ウェスティン都ホテル京都で特別メニューが出されていたようですが、ランチ4000円!!映画4本観れるやん!
チケットの半券を見せると500円引きしますよーと書かれていましたが、それでも3500円!!!映画3本は観れるやん!
値段のわりには少なくて食べた気にならないかもしれないけれど、それでもたまにはこういうの食べて優雅な気分に浸りたいわー
たぶん慣れないから終始挙動不審なんやろうけど。
☆美術展開催前、開催中には映画館などによく100円引き付の絵葉書が置いていたりしませんか?
今まで一番パンチあったのは草間彌生展のキラッキラ葉書でしたが、今回の鳥獣戯画展の絵葉書はアイディア賞ものでした。
一見普通の絵葉書ですが・・・
点線の通りに切り込み入れて、山折りすると・・・
プレートに早変わりー♪
かわいいなーと思いました
☆日曜美術館で井浦新さんと女性がひっくり返ったかえるとそこから逃げるうさぎの絵を見ながら「うさぎがかえるを殺したんですかねー」て真顔でお話しているのがおもしろかったです。んな極端な・・・(゚ロ゚ノ)ノ
今度はあーちゃんと高山寺に行ってみたいです。(まず場所調べからやな)