西遊記~はじまりのはじまり~
(2013年/中国/110分)
監督:チャウ・シンチー
【ストーリー】
若き妖怪ハンター玄奘(ウェン・ジャン)は、“わらべ唄 三百首”を武器に妖怪たちの善の心を呼び起こそうとするがいつもうまくいかない。ある日、彼が半魚半獣の妖怪に襲われた川辺の村で、村人たちと協力して陸に上げた魔物が人間の姿に変身する。玄奘が歌うわらべ唄は全然効果がなく、逆に攻撃された彼を女性妖怪ハンターの段(スー・チー)が救う。(シネマトゥデイさんより)
【かんそう】
「西遊記」という物語が始まる「前」の物語。
大爆笑の連続!というわけではなかったのですが、こういう大がかりなくだらなーい映画も大好物ですので楽しく鑑賞。
主人公・玄奘を演じるのは文章(ウェン・ジャン)。
あの、感動の物語『海洋天堂』で主役を演じた彼です。
立派にならはったねぇ・・・
そういや「海洋天堂」にはグイ・ルンメイちゃんも出てましたね☆
妖怪ハンター・玄奘の武器は「わらべうた 三百首」
これで妖怪の善の心を呼び起こそう、というものだけど、笑えるくらい効かない。
玄奘の優しい性格を表した武器やなぁ、と思いました。
そんな情けない彼を助けるのが女性妖怪ハンター段(舒淇:スー・チー)
うぅ・・かわいぃ・・・
情けない玄奘を助けるばかりか、彼に惚れてしまい、なんとか振り向かせようと追い回してはあの手この手でいろいろと仕掛けてきます。
ですが玄奘は「自分、不器用ですから・・・」じゃなくて「自分、色恋とは無縁ですから・・・」とまーったく気にも留めません。
もちろん段だってあきらめません!!
ずーっと追いかけ続けます!
二人の行く末はどうなるのでしょうか?!
さて、話変わりまして映画の中の玄奘の足取りを追って行きますと・・・
最初は半魚半獣の妖怪を退治します。(←段がね。)
この妖怪、ちょっとにゃんこっぽい顔してるなーと思ったら・・
何かで読みましたが、監督がちょっと中国テイストも入れてねん、と希望されたそうです。
言われたらちょっこす中国獅子舞の獅子にも似てますね。
そして陸に上がると人間の姿になります、この妖怪は。
しかし、この妖怪、捕まえたのはいいのですが、ブタから猪のごつい妖怪に変貌してしまい、逃げてしまいます。
なんとかして仕留めなくては!!
そこに別の妖怪ハンター3人が現れます!
なかなか個性豊かな3人でしたが、私はその中でも空虚王子が一番好きでした♪
周りの花をまいているおばさまたちは雇われてしぶしぶ花をまいてます。
おばさまたちはしぶしぶ雇われた身なのでちょいちょいグチ言わはります。
3人はその猪の妖怪を倒したものが一番強い妖怪ハンターだー!おー!と息巻きますが、玄奘だけはそんな彼らを放っておいて一人五指山に向かいます。
そこに(悪さをしたため大日如来によって)閉じ込められている孫悟空という者がいる。
彼こそがその猪の妖怪を倒せるから、と聞いたからです。
狡猾で根に持つタイプだから気をつけろよーという注意をもらってはいたのですが?!
黄渤(ホアン・ボー)が演じてます。いいですよねー彼大好きです。
猪の妖怪は段と孫悟空の協力によって画像の通り小さなかわいらしい豚になりましたが、問題はこの後です!!
「狡猾」な彼は玄奘の優しさを利用し、彼をだましてこの洞穴から外に出てしまいます!!
うはははは!!
サルの妖怪・孫悟空参上!
んなーっ!マチャアキじゃない!!(あたりまえ)
その姿を見た玄奘は仏に祈り始めますが、大日如来に閉じ込められていた孫悟空は祈る玄奘が気に入らず襲い掛かります!!
そこに先ほどの3人の妖怪ハンターたちが現れて孫悟空に立ち向かっていくのですが・・・
さぁ~どうなるどうなる?!
結末は?!
・・・て、これは西遊記のエピソード0なので「西遊記」を知っている方にとってはどうなるかはもうわかってしまうのですがね。
玄奘が最後の最後にやっと「愛」という大きな力に気づきます。(←段のおかげでね)
ちょっとそこはじーんとしました。
また、あの「わらべ唄 三百首」もこの最後の大一番で大活躍することに!!(←一度はそれをびりびりにした段のおかげでね)
まさかまさか!まさかの使われ方!ほぉー!
段の武器だったリングもこの後意外な使われ方をします。ほぉー!
そして、玄奘は最初の半魚半獣の妖怪・沙悟浄、豚の妖怪・猪八戒、サルの妖怪・孫悟空を仲間にし、天竺に向かうことに。
もう、その様子が大爆笑!!!
Gメン’75のテーマ曲をバックに4人が横並びで歩いていました。
思わず声出して笑っちゃいましたわ・・・あはははは!!
好き嫌いがはっきり分かれる映画だとは思いますが、それでも大きなスクリーンで観るにふさわしい娯楽大作だったと思います。
また、個人的にはこの映画(中華圏映画)がシネコンで大々的に公開され、公開当初は興行成績(動員数)でベスト10に入っていたのが嬉しかったです。
それだけたくさんの方々に観ていただけたってことですもんねぇーっ!
くうこのおまけ
・今回の第65回ベルリン国際映画祭のコンペに出品された
姜文(チアン・ウェン)監督作品
『Gone with the Bullets』(中国語題:一歩之遥)
1920年の上海で実際に起こった殺人事件を題材にしているようです。
日本でも公開してほしいなー
うりぼう4つ:
ありがとうございました☆