ショート・ターム
(2013年/アメリカ/97分)
監督:デスティン・ダニエル・クレットン
【ストーリー】
問題を抱える子供のためのグループホーム「ショートターム12」で働くグレイス(ブリー・ラーソン)。グレイスは、新入りのジェイデン(ケイトリン・デヴァー)という少女を担当することになる。グレイスは施設の同僚メイソン(ジョン・ギャラガー・Jr)と付き合っていたが、ある日、妊娠していることが判明する。そんな中、グレイスはジェイデンが父親に虐待されていたことに気付き……。 (yahoo!映画さんより)
【かんそう】
良かったですねぇ。これは。
いや、ほんまじんわりときました。
luckyさんブログでかなり絶賛されていた&おすすめいただいたということで「行きたーい!」とソソソッと観に行ったのですが、静かな感動に包まれる映画でした。
最後のシーンで「うわっ。ええ映画やったなぁ・・・」と思いましたが、エンドロールに入った瞬間涙が思いっきり出てきました。
感動の熱いパンチを、こう、音楽に乗せて、とか派手な演出で、とかで思いっきり打ってくる映画ではないんですよ?
・・・ないんだけどなぁ。
涙が止まりませんでした。
施設にいる子どもたちみんな「心に傷」があるのですが、子どものタイプも傷ついた理由も千差万別。
職員たちも大変だろうなぁ~と思いました。
施設の職員たちと子供たち。
あの距離感がまた・・・。
規則上守らないといけない距離。
もどかしい距離。
施設を飛び出してしまった彼らには指一本触れてはならない。
「からだ」の距離と「心」の距離。
その両者の距離が同じくらいに近くなる、というのはとても難しいことなんだろうなぁと思います。
夫婦、恋人、友人・・・普段の生活の中でさえ人と人との距離ってなかなか難しい所があります。
しかも彼らの場合は何かしらの理由で心に傷がある子供たち・・・
彼らを観ていて辛い部分もありました。
それでもそばに誰かがいてくれる。
誰かがいつも見守ってくれている。
そういう安心感がどれだけ心強いことか。
この映画ではその「救い」が強く伝わってきました。
大学生の頃、クラブの仲間たちと話していて私が
「その人の心の痛みって結局その人自身でないとわからないと思う」
と言うと友人が
「そうやろうけど、それでも歩み寄ろうとすることが大事なんとちゃうの?」
と言われてハッとした覚えがあります。
その時、「私ってやっぱり冷たい人間なのねー」と自己嫌悪に陥りましたわ。
映画に戻りますが、子供たちと職員たち、グレイスとメイソンといった人間関係の「横の距離」だけでなく、子供たちや職員たちのちょーっとずつの成長、という「縦の距離」も描かれているのがよかったです。
97分という最近の映画では短い方の部類に入るとは思いますが、それでもうまい構成に、伝える力の強い作品で大満足です。
こういう作品を観ると「長けりゃいいってもんじゃないよねー」と思ってしまいます。
もちろん長くても素晴らしい作品はたくさんありますけれど!
素晴らしい作品でした☆
luckyさんありがとー
うりぼう5つ:
ありがとうございました☆