映画の感想記事でも書きましたが、私が鑑賞に行った日は纐纈監督の舞台挨拶がありました。
ちょっとピンボケで申し訳ございません。
私は監督を見た瞬間、「あ、この人は持ってるわ」と思いました。
根拠はないのですが。
直感です。
努力の方であり、人柄も常に助けてくださっているとは思いますが、それプラス、何か「運」も常に味方につけてはるような感じがしました。
運も実力のうち、という言い方もよくされますが。
わりと長くたくさんお話してくださったのですが、それもきちんとまとまっていて聞きやすかったです。
劇場支配人(右側の男性)も「よーしゃべるなー」とつっこんではったのですが、監督曰く「何度も舞台挨拶していくうちに慣れました!」とおっしゃってました。
一番おもしろかったのは、撮影交渉に何度も北出家にお伺いしていた時のお話でした。
言うても部落差別などが絡んでくる非常にデリケートな内容になってくる。
一族だけでなく、地域の事も全国的にさらすことになる。
しかし、監督は根気強く交渉のために北出家にお邪魔します。
ご自身は行くたびに毎回「手ごたえ」を感じていて、もしかするとこれは撮影OKが出るかもしれん!と思っていたそうです。
たしかに結果的にはOKが出て、撮影に入るわけですが・・・
東京での舞台挨拶の時に、北出家ダジャレスト?の次男さんもいらっしゃってくだり、挨拶してくださったのですが、その時、彼は、
何度も何度もお断りしたのですが・・・
とおっしゃったそうで、監督はその時初めて自分は断られていたんだ、と知ったそうです。
監督ご自身は「全く断られていると感じませんでした。自分の鈍感力と言いますか、ポジティブシンキングと言いますか・・・そういうところがあって、この撮影を勝ち取れたのかもしれません」とおっしゃっていましたが、時にはそのような「鈍感力」って必要だよなーと思いました。
やはりこの監督は持ってる!!
ますますそう感じました。
ただし、先ほども書きましたが、非常にデリケートな問題も絡んでくるので、何かあった場合はお互いすぐにかけつけて事にあたる、ということだけは約束されたそうです。
結果的には周りの方々も非常に協力的でとてもありがたかった、とおっしゃっていました。
しかも、今もこのように全国上映が続いています。落ち着いたつくりに、温かい目線、そしてナレーションもご自身で・・・という点で羽田澄子監督を思い出しましたが、もちろんそれは勝手に私が思い出しただけです。
扱っているテーマも全然違いますし、作品全体の持つ雰囲気も違います。
でも、また好きなドキュメンタリー監督さんが増えたなーと嬉しく思います。
監督の次の作品は決まってはいないそうですが、こういうテーマで撮ったらおもしろいだろうなーというのは頭の中にたくさんあるそうです。
でも、やはり、協力してくれる人や、その方たちとの出会い、などさまざまなタイミングがあっての作品作りなのでその「時」を待っています・・・
というような事をおっしゃっていた纐纈監督。
・・・纐纈監督にはその「時」が全部来そうな気がしますわ・・・
全部ええ方向に行きそうな気がしますわ・・・
そして、そうあってほしい!!と、新しく纐纈監督ファンになった一人は願うのでした☆