楽隊のうさぎ | シネマド館

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世界の映画を見ていると世界を旅しているように感じる・・・というブログではなく単なる「映画」と「おでかけ・旅行」をメインにしたブログです。とは言いながらも結構他のことも書いてます・・。

どーんどーんぱーんぱーんどどぱーんぱーん♪

楽隊のうさぎ

(2013年/日本/97分)


監督:鈴木卓爾


【ストーリー】

吹奏楽に励む中学生たちの姿を瑞々しく描いた中沢けいの同名人気小説を、「私は猫ストーカー」「ゲゲゲの女房」で知られる鈴木卓爾監督のメガホンで映画化。主人公となる中学生キャストは、その多くが物語の舞台となる静岡県浜松市在住の子どもたちをオーディションで選出した。花の木中学校に通う奥田克久は、なるべく学校にいる時間を短くしたいと考える引っ込み思案な1年生。学校では必ずどこか部活に入らなくてはならず、思い悩んでいた克久は、ひょんなことからもっとも練習時間の長い吹奏楽部に入部することに。少し風変わりな顧問の先生や仲間たちとともに練習に励むうちに、克久は次第に音楽の世界に夢中になっていく。(映画.comさんより)




【かんそう】


淡々としているのに退屈することなく目が離せませんでした。


多分、日常ってそうですよね。

淡々としてますよね。


この映画に出てくる主人公克久の日常も淡々としています。


不安と期待でいっぱいの中学生活。

でも小学校からの友人には相変わらずこき使われ、先生からはアヒルみたいだな、と言われ、学校にいる時間を少なくしたいから別に部活は入りたくないわーと思い・・・


結局心の中は小学校の延長のまま。


華々しく中学デビュー!なんてことはありません。


むしろしたくないわぃ!な克久。




でも、そんな彼がなぜか吹奏楽部に・・・・



「なぜか」でもないか。


うさぎが出てくるんすよ、うさぎが!!!

克久の心の中におったんかなーと思うのですが、このうさぎが彼を音楽室に導いたことで吹奏楽部に入ることになります。


このうさぎ・・・CGとかじゃなくてよかったですわ。


なんか変な感じなんですけど、この生身の人間・・・いえ、うさぎの方がこの映画にはあっている感じがします。





そこからは毎日吹奏楽部の活動にいそしむ克久。


彼なりに努力する毎日。


あんなになんもやる気のない感じの克久が、慣れない楽器や上下関係の中で毎日毎日学校でも家でもがんばっている姿を見ると応援したくなります。




でも、吹奏楽部ってどの学校もこういう雰囲気なのでしょうか。


私が通っていた中学校や高校の吹奏楽部も地味だけど暗い、というわけでもなく、みんな仲良さげで・・・という感じでしたが映画の中もそういう感じでした。




そして、仕事が忙しくあまり息子とふれあえない父にとっては数か月前までは小学生で何に対してもあまりやる気を見せなかった克久がまさかの吹奏楽部入部!


しかも吹奏楽部に入ったことでぐーんと成長したように見えて・・・



父さんとってもとっても嬉しいゾッ!!励




そんな父親の気持ちが夜の公園でのやりとりで伝わってきます。

井浦新さんが父親役なのですが、息子のことが大好きで、息子の成長がとってもとっても嬉しい!というのがよく伝わってきて素敵なお父さんでした。


あ、ちなみにお母さん役は鈴木砂羽さんで、これまた明るいお母さんで、克久とは真逆でしたわ。

あはは!

でもしっかり克久を見守っていてやはりいいお母さんでした。



終始基本的には変わり映えのない日常なのですが、最初の演奏会ではメンバーに選ばれなかったり、先輩が引退したり、クラブ仲間が転校したりやめたり、中学デビューしたかのように見えた友人が学校に来なくなったり・・・・やっぱりいろいろあるわけです。


そういう小さなことを一つずつ経験することで映画が終わるころにはぐーんと成長したような表情を見せてくれた克久。



最後の演奏会での演奏も力強く、最初のころとは比べ物にはならないほどでした。


確実に「音」から「音楽」へと成長していました。



観終わった後は「克久にはずーっと吹奏楽続けてほしいわー」と親目線で思ってました。


単なる鑑賞者なのにね、私。




クラッカーくうこのおまけクラッカー

・ちょっと是枝監督の『奇跡』とかぶる感じもあったり・・・

たぶん素人の子供を使ったり、帰宅道中に野イチゴを食べたりするシーンがあったからかもしんない。


・克久の小学校からの友人が着ていたダッボダボの学生服にリアリティありありで笑ってしまった。

おったおった、あんな子・・・と思い出す。


・素人とか役者とか関係なくみなさんが時々見せる表情にドキっとさせられた映画でもあったかな。




うりぼう4つ:うり坊 うり坊 うり坊 うり坊

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ありがとうございました☆