(2013年/日本/109分)
監督:油谷誠至
【ストーリー】
終戦直後の新潟県・佐渡島に不時着したイギリス空軍機の乗組員と地元住民の交流を、実話をもとに映画化した人間ドラマ。終戦から5カ月後の昭和21年1月14日、佐渡島にある高千村の海岸に、上海から東京へ向かっていたイギリス空軍の要人機ダコタが不時着した。村人たちはつい最近まで敵国だったイギリスの人々に対して複雑な思いを抱えながらも、困った者を助けるという佐渡の精神に従い、彼らを温かく迎え入れることにするが……。(映画.comさんより)
【かんそう】
実話を元にした映画。
地味ぃぃなんですけど、佐渡の人々の心の奥底にある熱ぅぅい気持ちや優しぃぃ気持ちがじわぁぁっとにじみ出てくるような映画で心が温かくなった。
それはもう、エンドロールを見てより一層感じましたわ。(いきなりエンドロール?)
新潟、佐渡の企業や施設がずらずらずらーーーーーーーっとそれはそれはもう、スタッフさんそっちのけ?な勢いで並んでいる。
どれだけ新潟・佐渡の人たちの想いがこの映画にこめられているかわかる。
しかし、この映画はその想いに押しつぶされることなく、むしろきちんと受け止めさらに大きくして素敵に仕上がっていた。
敗戦・・・という形で終戦を迎えた日本。
そのたった5か月後にイギリスの飛行機ダコタが佐渡に不時着。
えーらいこっちゃえーらいこっちゃ!どうすんねんどうすんねん!!!
大人たちが大パニックの中、若い人や子供たちはやっぱり切り替え、吸収が早い!
『これからは人類助け合わなあかんって先生も言うてたから助けてあげたらええやんか』
と、しれーっと言うのだ。
大人たちは揺れる。
わかってんねん。
これからは「平和」な世の中をつくっていかなあかん。戦争なんて悲劇はもう二度と起こしたらあかん。
わかってんねん。わかってんねん。
でも・・・心がついていかんのです。
そんな大人の揺れる心もよくわかる。
だって・・・この戦争で同じ日本国民がどんだけ命を落としていったか・・・
だが、彼らはそんな気持ちよりも戦争なんかよりもずーっと長く続いた伝統の「佐渡」の心に従った。
それから彼らとイギリスの人たちはちょっとずつちょっとずつちょーっとずつ交流を続けていく。
ということで村人たちが一致団結して一つの目標に向かって進んでいくのだが。
この映画の大きな核となる部分は今書き上げた部分なのだが、ここに窪田正孝くん演じる木村健一くんエピソードが絡んでくる。
そして洞口依子さん演じる息子が戦死してしまった母のエピソード。
これらがまた戦争の残酷さを浮き彫りにしており胸がしめつけられた。
だって彼らのエピソードは戦争終わって、はい終わりー!では絶対絶対片づけられないことだったからだ。
佐渡の実話、そして、おそらくはフィクションだろう彼らのエピソードがすべてうまくつながっていて素晴らしい人間ドラマになっていた。
出ている俳優さんたちもみなさん良かったなぁ。
またそれだけでなくスクリーンに映し出されるダコタや佐渡の荒波、風景も迫力あって素晴らしかった。
いやぁ~よかったですよ。
佐渡でこういう事があったんやぁ・・・と、この映画で初めて知ったし、佐渡の人たちのお・も・て・な・し・・・の心にもいたく感動した。
この映画で観る佐渡の冬は厳しくて寒そうだったが、佐渡の人々の心は春の日差しのように温かくほっこりさせてくれるものだった。
たくさんの人に観ていただきたい映画やなーと素直に思いました。
くうこのおまけ
・窪田正孝くんはやっぱりいいー!
・不時着したイギリス人たちが最初刺身が食べられなかったのに最後普通に食べられるようになっててなんかおもしろかった。
うりぼう5つ:
ありがとうございました☆