農奴
(1963年/中国/93分)
監督:リー・チュン
【ストーリー】
代々農奴として苦しめられてきた家に生まれたチャンバ(ワン・トイ)は幼時、領主にムチで両親を殺され、19歳の時には彼を育てた祖母も死んだ。自らも農奴として若旦那にこき使われる彼(ワン・トイ)は、鍛冶屋の娘ラント(ペマ・ヤンキン)から人民解放軍の話を聞き希望を持つ。解放軍が来てラントは助けられるが、チャンバは領主に捕らえられる。やがてラマ僧と結んだ領主の陰謀は破れ、解放の日が来る。
...(映画.comさんより)
【かんそう】
こちらもいわゆるプロパガンダ映画でごじゃります。
もう、『ニエ・アル』以上に共産党万歳な感じがしたなぁ。
ストーリーに書いてある通り、解放軍がチャンバを助ける事になるのだが、その解放軍の描写が・・・
解放軍は歯が命!・・・きらーん
てなくらいに笑顔と歯がとってもまぶしかった。
まぁまぁ、そういう映画なんだから仕方ないかー。
プロパガンダ映画とは言いながらも映像が美しく、白黒なんだけどチベットの風景の美しさが存分に伝わってきた。
単に「風景」という素材の美しさだけでなく、あれは写し方もうまいんだろうなぁ・・というのが素人の私でもわかるくらい。
そして主人公の小さい頃、少年、青年・・・と俳優が変わっていくのだが、みなさんの「目力」がとてもいい。
昨年、私は「チベット映画特集」で何本かのドキュメンタリーを観た。
そこで描かれていたチベットの状況とこの映画でのチベットの状況は明らかに違う。
年代からくる相違なのか・・・?と一瞬思ったけど、これはプロパガンダ映画なんだ、ということを思えば、こう描くのも仕方ないのかなぁ・・・と。
でも、こういう事があり(奴隷制度)、農奴たちはこのように苦しんでいた、というのはある程度は本当だろうし(どこまでが事実か、というのが私にはわからない・・)、私にとってはまたひとつ勉強できたなーという感じかな。
なので「ニエ・アル」同様、このような映画が観れるというのは本当に貴重でありがたい。
今回、『中国映画の全貌』にはいくつかテーマがあった。
このプロパガンダ映画は『甦る!新中国草創期傑作選』というテーマにくくられていたのだが、全部で5本、このテーマでまとめられていた。
全てがプロパガンダ映画なのかどうかは私も全部観ていないのでわからないのだが、これらはチラシによると
日中国交回復後、日本中国友好協会に寄贈されたフィルムをデジタル化、上映を許可された5作品。
とある。
確かに上映前になぜか日中友好協会のCMが入ってる・・・
そのCMを観られたのもとっても貴重な経験・・・
見逃したあと3本はまたいつか機会があれば鑑賞したいなぁ。
うりぼう4つ:
ありがとうございました☆
皆さま楽しい日曜日をお過ごしくださいませ~