『放課後の音符』山田詠美
友人宅に行ったとき、帰り際に『あんたはこれ読むように!』とむぎゅっと強制的に持たされた本。
借りてからだいぶ経つのだが、何気なしに読み始めると・・・・
一気に読み終わった・・・
おもしろかったな。
短編がいくつも詰まってるんだけど、どれもこれも女子高生が主人公のお話。
お話ごとに主人公が違うのだが、ある短編2つは主人公が同じ。
でも、そのお話を置く順番がまた憎い・・・
大部分のお話に出てくる主人公の憧れ的存在の女の子が、似通っている感じだが、これって作者自身を表しているのだろうか・・・
私の作者へのイメージと、これらのお話に出てくるちょっと大人びた、群れをなさない、かっこいい女の子とだぶるのだ。
私が高校生の時ってこんな格好いい女の子いただろうか。
自分はどうだっただろうか・・・こんな風に恋愛に対して憧れをもっていたり、女性としての「品」を意識したり、何よりも自分は「女」なんだ、なんて考えたりしただろうか?
そんなことを思いながら読んだ。
私の高校生生活は朝から晩まで部活&授業の2本立てだけだったような気がする。
そしてパンパンに太ってた。確実に。
だって1日何食してた?!その頃弟は中学生で食べざかり。
わが家のエンゲル係数すごかったやろうなぁ。
父も母も何も言わなかったけど。
そして、本題に戻ると・・これは高校生の女の子たちのお話なんだけど、今、読んだ感想は・・・
女を捨てたらあかんなぁ
て、ことである。
女子高生の話でそんなこと思う私は、もう、結構女性としての見た目や振る舞いなんて意識してないのではないでしょうか・・・
危険危険!!!
なんかここに出てくる女の子たちって、なんでしょう・・・こう、西日が差しこんできてまどろんだ雰囲気の教室がとても似合うような感じがするのよ。
授業が終わったらすぐ部活、なんて生活していた私にとってはわからない時間を過ごしていたように思う。
憧れるわぁ・・・そんな教室の中でちょっとおしゃべりとかしちゃったりしてさ☆
そんな生活と、今の私の主婦生活に何の接点もないし、第一、年代が違うんだけどさ、なぜかこれを読んでると私もこの子たちのようにちょっと輝きたいな、と思ったりするのだ。
そのためにも最低限「女」という意識を捨ててはいけませんな・・・・・
このお話に出てくる女の子たちは自分たちのことちゃーんと「女の子」てわかってるように思うもの。
このお話を何十年か後に読んだら・・・今度はどんな感想を持つんだろうかねぇ。