誰もが普通に悩むことで悩んでくれているとホッとする。 | 岐阜県郡上の妊婦さんや母乳育児中のママのための鍼灸院

岐阜県郡上の妊婦さんや母乳育児中のママのための鍼灸院

数千例を超える出産や母乳育児に立ち会ってきた助産師です。病院の検診だけでは安心して出産が迎えられない妊婦さん、通常の母乳指導に満足できない‘子育てにこだわりたい’ママのためのに身体と心にアプローチする針灸院です。

岐阜県郡上八幡の

助産師&針灸師の

加藤祐里です。

 

先日、生後5ケ月の

赤ちゃんのいるあるママさんと

お話をしました。

「だいぶ、落ち着いてきたけど

産後にうつで

子どものことも

かわいいと思えないし

色々と大変だった」

 

よく聞くと

数年、不妊治療をへて

ようやく授かったのだけど

 

つわりがひどくて

本当に苦しかった。

 

それが落ち着いたら

もう、何も考えてなくて

 

産んでから

こんなに大変で

こんなに苦労するなんて

まったく想像して

いなかった。

 

「いやいや、世の中で

こんなに産後うつや

虐待が問題に

なっていて

 

自分にも

そういうことが

起こるかもしれない、って

思わなかったの?」と

聴いたら

 

「自分だけは

大丈夫だって

思ってた」

別に行き当たり

ばったりで生きてる

茶髪のヤンママでも

なんでもないですよ。

 

むしろ、その逆で

健康にもこだわりがあって

難しいこともよく

知っているし

 

お友達も教育や

心の問題に詳しい方も多く

社会的にも地位もあるような

 

もう、どこから

どうみたって

立派な大人の女性

なんですよ。

不妊治療をされた方に

多いと言われていますが

 

「妊娠」がゴールに

なっていて

 

「産んでさえしまえば

なんとかなる」
 

「赤ちゃんさえ授かれば

自分の悩みや苦しみから

すべて解放される」と

思っている方が

多いそうです。

 

そのあとの「子育て」の

ことまで考えてない方は

多いようです。

実はつい数日前、

その方ではないのだけど

 

ある妊婦さんから

あることで

相談を受けました。

 

結論から言うと

「変なことで

悩む人は

やっぱり変」

 

いやね、

たぶん私は今までに

妊婦さんから悩みを

相談されたり、

 

悩みを聴くという経験は

何万人を超えるくらい

してきたと思うのです。

 

自分も3回妊娠してますし。
(一回は流産)

 

で、10人いたら

8人くらいの人が

 

その時期には

そのことで悩むことが

多いし、

誰でも悩んだり

不安になることが

 

むしろ普通、ということが

多くあります。

 

たいてい、一人くらいは

今の現代の多くの人とは

逆に

 

すごい大家族で育って

下の子たちの

世話をたくさんしてきて

お姉ちゃんとかの

出産もよく手伝って

みてきた、

 

実家も近いし

親戚も色々

手伝ってくれるから

「何も問題ない」という

 

「今時、めづらしい」タイプさんなら

ぜんぜん問題では

ないのですけど

 

問題はもうあと一人、

「的はずれ」タイプ

 

悩むべき時に

悩むべきことを

悩んでおいてくれないで

全然違うことに

興味や関心ある人。

 

こういう人は

いざとなると

問題が簡単に

解決しません。

普通のことを

普通に悩んでこなかった人と

言うのは

 

心も物も準備が

不十分。

 

先の予測が甘い。

 

例えていうと

これから21世紀の

中東の凶悪テロリストと

戦いに行くと言っているのに

 

槍と盾をもって

やってきて

「槍の先端を

一生懸命磨いてきました。

すごいでしょう?」って

どや顔している感じです。

 

そこ、こだわるところじゃ

ないし!

 

例えば、妊婦検診のときに

変な質問してきた人は

たいていお産で

入院してきてからも

たいてい、変なんです。

 

先生とかは

問題視してないけど

 

大ベテランのいつも

外来を仕切っている

おばさん看護師さんとかは

めざといから

「あの人、要注意」と

教えてくれます。

 

たいてい、あたってます。

 

変な人は昔から

いるし

(むしろ私達

医療者のほうが

何倍も変なことあるし)

 

その人の特性に

あわせて子育てのやり方を

提案してあげればいいので

変わっていること自体は

問題はないのです。

 

10人いたら

8人くらいの人が

不安になったり

戸惑ったりするときに

 

問題を感じていなくて

それに関して

「困った。助けて」って

思ってくれない人って

すっごい、やっかい。

 

もっと早く

言ってくれたらいいのに。

 

もっと早く

頼ってくれていたら

こんなに問題が

深刻にならずに済んだのに。

子育ての場面で

「的はずれ」なことで

悩む人は

 

子育てに関すること

以外でも

今まで会社とか

夫婦・友達の関係のなかでも

 

どこか的はずれに

生きてきたのだと思います。

 

まわりは「本当は

こうして欲しい」

「ここ気づいて欲しい」と

思っているけど

 

自分は問題ない、

大丈夫って思っていて

 

「あの人は悪気は

ないんだけど、

そういう人やで」って

まわりもあなたに

分かってもらうことを

あきらめてる。

 

「どうせ、言っても

分からんで」って。

 

冒頭のママさんには

「普通の人が

普通に悩んで

困ることを経験できて

良かったですね?」と

言いました。

 

心底、困って

苦しんで

自分一人では

どうにもならないと

根をあげないと

 

人に助けてって

言えないですもの。

 

子育てしている人が

自分は大丈夫、

自分ひとりで

解決できる、なんて

思ってもらっては

まわりが

困るのです。