自分のビジネスが上手くいけばいいのでなく、世の中の意識や流れも変えれるように。 | 岐阜県郡上の妊婦さんや母乳育児中のママのための鍼灸院

岐阜県郡上の妊婦さんや母乳育児中のママのための鍼灸院

数千例を超える出産や母乳育児に立ち会ってきた助産師です。病院の検診だけでは安心して出産が迎えられない妊婦さん、通常の母乳指導に満足できない‘子育てにこだわりたい’ママのためのに身体と心にアプローチする針灸院です。

岐阜県郡上八幡の
助産師&針灸師の
加藤祐里です。

田舎は空気や水もきれいで
野菜も新鮮だし
自然豊かで
子育てするには
最高です。

ですが、
子どもが少なくて
助産師として
働ける場所が少ない。

私の場合、
地元にお産のできる
市民病院はありますが

近くに親戚などは
いないので
子どもが小さいうちは
夜勤などで
預けて働くことも
できません。

その市民病院ですら
お産の数が少なくなったり
街の大学病院から
派遣される産科医が
いなくなれば
いずれお産の仕事は
できなくなります。

おっぱいマッサージだけで
開業している
助産師さんもいますが

都会でたくさん
子育て中のママさんが
いるような地域なら
経営もなりたつかも
しれませんが

(たぶん、都会で
母乳専門でやっている人も
安定して食っていこうと
思ったら

週に何回かは
産婦人科でバイトとして
かけもちでやっているのじゃ
ないかな…)

田舎で助産師だけで
食っていくことは
本当に難しいのです。

そして、マーケティング的に
考えたら
小さな子どもがいるような
ママさんが
月に何回も
おっぱいマッサージに通って
お金をかけられない。

自分が十分に稼ぐことが
できない時期に
よっぽどのことが
ない限り
自分のことには
お金をかけたくない…。

田舎でなくても
助産師がターゲットにするような
客層というのは
一番、財布のひもが
きついのです。

田舎で助産師らしさを
発揮して
生きていくためには

右肩上がりで
人口が増えていった
昔と同じような
やり方や考え方では
通用しないし、

都会で上手くいって
いる人のやり方を
真似ても意味がない。

私も実際に針灸院を
開業する前は
「助産師がやっている針灸院」と
言えば信用してもらいやすい、と
うぬぼれていました。

私が「このままの方法で
やっていてはダメだ」と
気づいたのは

郡上よりずっと都会の
愛知県一宮で
地元の助産師さんと一緒に
妊婦さん向けの
子育てクラスを
企画したときに

お客さんをまったく
集められなかったときです。

助産師自身が
どうやって自分のターゲットとなる
お客さんを集めてきたらいいのか
分からない。

どこにチラシを
置けば手にとって
もらえるのか、

どんな ブログを書けば
自分を必要としてくれる
お客さんが
会いにきてくれるのか、

お産の経験の
ある人ですら
助産師が何をする人かも
よく分かっていない。

少子化で子育て文化が
継承されにくくなった
社会的な問題以上に

助産師自身が
世の中に自分たちの
必要性を感じてもらう
努力を怠って
きたのでないか…。

田舎だから
マタニティビジネスが
上手くいかないのでなくて

日本中、どこにいっても
「助産師」というだけで
お客さんが集まる
時代じゃない。

自分の治療院やクラスに
お客さんがきてくれれば
いいのでなくて

世の中の「助産師なんて
いても、いなくても
一緒だよね」という
空気感を
変えていかないと
ダメだと痛感したのです。