昔の生活に役立った古い道具たちは「助産師」の存在に似ていると感じる。 | 岐阜県郡上の妊婦さんや母乳育児中のママのための鍼灸院

岐阜県郡上の妊婦さんや母乳育児中のママのための鍼灸院

数千例を超える出産や母乳育児に立ち会ってきた助産師です。病院の検診だけでは安心して出産が迎えられない妊婦さん、通常の母乳指導に満足できない‘子育てにこだわりたい’ママのためのに身体と心にアプローチする針灸院です。

岐阜県郡上八幡の
助産師&針灸師の
加藤祐里です。

郡上八幡の古い街並みを
いかしたイベント「町家オイデナーレ」

おかげさまで
私が担当した
糸つむぎ体験コーナーも
たくさんの方が
きてくださり
ありがとうございました。


当日は地元の
中学生がスタッフで
手伝ってくれて

たまたま近くを
ふらふら歩いていた
見知らぬおばあちゃんを
誘ってきてくれたり

↑このおばあちゃん
今まで糸つむぎなんて
習ったこともないのに
なぜかツルツルできちゃって
ご自分でもびっくりしていました。

ちいさいときに
家でおばあちゃんが
紡いているのを
みていたそうです。

「体が覚えている」って
すごいですね(≧▽≦)

遠方からの
観光の方や

小さいお子さん連れのママ、

地元信用金庫に
お勤めのかわいらしい
20代ОLさんや

なんと地元選出の
衆議院議員さまも

「糸つむぎの部屋」で
こたつに入って
綿の種とりしながら
おしゃべりしていって
くれました。


綿の種取をしていると
頭を使わないので
「瞑想」しているような
状態になります。

自然素材を触りながら
単純作業をただやり続けると
自然に心が落ち着きます。

普段は話しにくいような
ことも心のバリアが
外れるからか
言いやすくなるし
受け取るほうも
共感しやすくなります。

畑で綿を育てたり
蚕を育てたり
それを糸にして
染めて、織ることは
「癒し」の効果があります。

綿の種取りもそうですが
栗の皮をむいたり
竹をとってきて
まげて道具にしたり

日本人は自然界のものを
衣食住にいかしてきました。

自然素材を
何か形にしていくとき
どうしても
めんどうくさい作業が
必要です。

簡単で小学生でも
できるのだけど
めんどうくさい。

今なら買ったほうが
安くて早いから
もう誰もそんなこと
わざわざやっても
誰も喜ばない。

だけど、
日本人は自然にあるものを
手間暇かけて
工夫していく
「めんどうくさい暮らし」の
なかで

心癒され
自分を整え
厳しい自然を
生き残る活力を
得ていたのだと思います。

正直、なぜこんなに
自分が糸の世界に
急にはまっていったのか
いまだによく
分からないのです。

これをやったから
お金が儲かるわけでも
すごい大きな影響力が
あるわけでもない。

あえて言うなら
昔の糸を作る
「糸車」「綿の種取機」
「機織り機」などを
みていると
「助産師」という存在に
似ているな、と感じます。

便利なものが
あふれて
手間暇かけて
自分でものを作る人が
いなくなってしまって

まだ十分使えるのに
忘れ去られた道具たち。

確かに今更
全部、手づくりだった時代には
戻れないけど

そうやって
生活に必要なものは
全部自分たちで考えて
作ってきた
日本人の器用さが
活かされにくい世の中です。

助産師も
自然なお産ができる
場も人もどんどん
減ってきて

良さが分かりにくい
世の中になっています。

とても役に立つのに
時代が変わってしまい
知らない間に
「骨董品」のような
存在になっていく…。

薬や医療に
頼らずに
自分のなかの
自然に産んで育てる力で
子育てをすることは
服をつくる以上に
「めんどうくさい」のです。

いつ生まれるか
分からないし
予想外に病気に
なったりするし

医学が発達して
なんでも自分たちの
思い通りにいくような
気がしているけど
やっぱり私たちは
自然界の一部なのです。

厳しい厳しい
自然のなかで生き残るには
お母さん一人いれば
いいわけじゃなくて
それを支える
たくさんの人がいて

手間暇かけた愛のなかで
泣いたり笑ったりしながら
ようやく人は育つのです。

今度の糸つむぎの会は
12月21日(水)糸cafeにて
10時半~と
13時半~の
2枠です。

参加費2000円で
スピンドルと
オーガニックコットンつきです。

石徹白洋品店さん主催です。

来年2月まで
もりのこ主催の勉強会とかは
とくにないので
私に会いたい人も
ぜひ遊びにきてください。

糸つむぎの
申し込みは
もりのこ針灸院へどうぞ
℡ 0575-65-2190