自分にとって‘都合のいい’お医者さんなんていません | 岐阜県郡上の妊婦さんや母乳育児中のママのための鍼灸院

岐阜県郡上の妊婦さんや母乳育児中のママのための鍼灸院

数千例を超える出産や母乳育児に立ち会ってきた助産師です。病院の検診だけでは安心して出産が迎えられない妊婦さん、通常の母乳指導に満足できない‘子育てにこだわりたい’ママのためのに身体と心にアプローチする針灸院です。

岐阜県郡上八幡の
助産師&鍼灸師の
加藤祐里です。

昔、ある評判の
医師が一人でやっている
産婦人科医院がありました。

できるだけ患者さんの
要望を聞いてくれて
自然に産めるように
薬を使わないようにしてくれて

そこで働きたいという
助産師さんもたくさんいました。

ちょうど近隣でお産を
やめる病院や助産院が
増えたこともあって

医者一人が取り扱える
キャパはとっくに
超えていました。

やはり、予想したとうり
その医師はある日突然
脳梗塞で倒れてしまい、
次の日から診療ができず

お産の予定だった人たちは
自分たちでお産できる
施設を探すしかなく

働いていた人たちも
その病院を去るしか
ありませんでした。

その医師は命は取り留めたものの
障がいが残って
二度とメスを握れるような
体でなくなりました。

「少しでも評判のいいところで
診て欲しい」

気持ちはとてもよく
分かります。

でも、みのもんたが
テレビで納豆が良いと言ったら
日本中のスーパーから
納豆がなくなったみたいに

あそこの病院がいい、と
なったら
自分では深く考えもせず
みんながそこの病院に
殺到する風習は
おかしいです。

いい病院を自分では
選んでいるように思いますが

結局は自分で考えて
自分で決めることに
自信がないだけ、

「あの人が良いって言った」とか

「みんな通っている」
という理由で決めているのは

自分の選択に自信がないから
他人の考えや流行り、

みんなのやっていることを
真似して
自分も同じようにして
安心したい。

「いい医者がいない」というより

「自分にとって
‘都合のいい医者’がいない」んです。

医療施設や
救急車もそうですが
医師や看護師、助産師など
医療者も「資源」です。

不適切な利用で
無駄使いすれば
いつか疲弊し、
本当に使いたいときに
使えなくなります。

医師には患者さんが
診て欲しいと来た時に
断る権利はありません。

だけど、患者さんが
医療者を思いやった
つきあいかたをしてくれたら
やる気が出るし、

自分勝手な言動をすれば
イライラするし、
やる気もなくなります。

別に病院なんて
やめたって
他の病院で引く手あまたですから
命をかけるくらいなら
とっとと逃げたほうが
いいと思います。

都会の病院だって
医師一人を確保するのは
簡単な問題じゃないですからね。

国の抱える
医療費による借金は
もう取り返しが
つかないレベルになっていますし、

地域によって
時代によって
かかえている問題は
違いますから

今まで当たり前だと
思っていた
「医療との付き合い方」を
そろそろ一人一人が
替えないといけません。

病気になったときだけ
症状がでたときだけ
自分の思い通りに
なんとかして
もらえればいいというのは

「医療との付き合い方」を
間違えています。

11月21日に郡上で
地域医療ファーラムが
あります。

土曜日だけど
子連れの母ちゃんも
郡上の医療について
一緒に考えて欲しいから
託児とか手配してもらう
予定です。

父ちゃんも一緒にぜひ
参加してほしいと思います。