何も心配なさそうなしっかり者のママこそ、まわりが気にかけてあげてください。 | 岐阜県郡上の妊婦さんや母乳育児中のママのための鍼灸院

岐阜県郡上の妊婦さんや母乳育児中のママのための鍼灸院

数千例を超える出産や母乳育児に立ち会ってきた助産師です。病院の検診だけでは安心して出産が迎えられない妊婦さん、通常の母乳指導に満足できない‘子育てにこだわりたい’ママのためのに身体と心にアプローチする針灸院です。

郡上もりのこ鍼灸院
院長の加藤祐里です。

「加藤先生もお子さんが小さかったとき
泣き止まなくて困ったりしたんですか?」

今日、産後一か月過ぎたばかりの
患者さんのTさんからこんな質問を受けました。

Tさんは妊娠中に治療に
通って下さっていたのですが

里帰りしていた
実家から戻って
何をしても赤ちゃんが泣き止まくて
家事も全くできないし
腰も痛くてと
久々に治療に来てくれました。

最初の子のときは
誰でも赤ちゃんが泣くと
「早押しクイズ」のように
反応しますね?

二人目、三人目になると
「泣いているくらいじゃ
死なない」と悟って
放っておけるようになるんですけどね?

赤ちゃんも1ヶ月も過ぎると
「縦に抱け、
座るな、動け、揺らせ」と
あやし方も要求しますし、

家のなかはイヤだ、
外に連れて行け、
ベッドに置くな、
面白いことやってくれ、と

乳だけ飲ませて終わりと
いうわけにはいかなくなります。

テレビやコマーシャルなどで
ベッドでスヤスヤ寝るのが
普通の赤ちゃんだと思っていると

現実との違いに戸惑っても
仕方ありませんね?

私の場合、おかげさまで
助産師の経験があったので
育児のことが分からないとかの
悩みはありませんでした。

うちの長男は24時間中
20時間位寝ている赤ちゃんで
暇すぎて申し訳ないみたいな
感じだったのですが

ただ、毎日夕方4~8時まで
決まったように「夕暮れ泣き」を
していました。

他の時間はぐーすか寝ているのに
その時間だけは
抱っこしていないと
ずーっと泣きっぱなし。

なので、よく日の沈む街を
息子を抱っこして歩いていました。

その時は育児書にも「夕暮れ泣き」は
よくあることと書いてあるし、
少しは起きて泣かないと
運動にならないからと
付き合うしかないと思っていましたが、

今振り返ると
「私が無意識に感じていた
寂しさに反応して」
泣いていたのかなぁと思います。

その頃も主人は仕事で帰りが遅いか
出張でいない事が多く
私は夕ご飯をほとんど毎日
一人で食べていました。

何週間もいないときは
実家に帰っていたのですが
実家の母も働いていて
帰りが遅く、
実家でも一人で夕食を作り
風呂に入る、という生活でした。

小さいときから母は仕事で帰りが遅く
夕方暗くなってから
いつ帰ってくるのだろうと
家で待っていた記憶があります。

高校を卒業して一人暮らしを
はじめて全く寂しく感じませんでした。
毎日、バイトに明け暮れて
自分の好きなように過ごせたこと以上に

いつも誰かを待っていることから
解放されたから。

夫の仕事が忙しいのも
今に始まったことではなかったので
それに関して不満も言ったことは
ありませんでした。

でも、心の奥底の本音では
「夕ご飯を作る時くらい
誰かに抱っこしていてほしい。

朝昼晩と一日中一人ぼっちで
ご飯を食べる毎日は寂しい」と

心の奥で無意識に感じていて
赤ちゃんはそれに反応して
泣いていたのかもしれません。

実家の母も、夫も
私は特に子育てに悩んでいる様子もないし
生活的にもしっかりしているから
放っていても大丈夫だと
思った気持ちも分かります。

でも、小さな赤ちゃんを
育てているママさんこそ
いつも以上に見守っている
気持ちを言葉にして
伝える様にしてあげるべき、と思います。

あとは部下の奥さんが
赤ちゃんが生まれたばかりなら

せめて1週間に一度くらい
早めに家に帰してあげるように
配慮するのは上司の役目。

部下は職場が忙しいと
自分から休みたい、とは
言いにくいものです。

そういう周りの小さな思いやりの
積み重ねが「子育てのしやすさ」
につながるのでしょうね?