逆児になって時間が経つと、子宮がその形でかたまってしまうので治りにくくなります。 | 岐阜県郡上の妊婦さんや母乳育児中のママのための鍼灸院

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数千例を超える出産や母乳育児に立ち会ってきた助産師です。病院の検診だけでは安心して出産が迎えられない妊婦さん、通常の母乳指導に満足できない‘子育てにこだわりたい’ママのためのに身体と心にアプローチする針灸院です。

郡上もりのこ鍼灸院・院長の
加藤祐里です。

先回に続いて針灸家向けのややマニアックな
逆児治療論です。

逆児になってから時間が経てば
経つほど、子宮が逆子の形で
固まってしまうので
治りにくくなります。

上や下にコロコロ変わっているケースは
治りやすいのですが
全く同じ位置で背中の位置も
変わらないようなケースや
胎盤の位置や臍の緒が3重以上に巻いていると
治りにくいので
病院の超音波でしっかり
診てもらってから施術をした方が良いと思います。

経産婦さんの場合、子宮が柔らかいので
帝王切開のその直前に治ることも
あり得るのですが

初産の方は妊娠36週に入ったら
ほとんど治らないことが多いです。

子宮に柔軟性を持たせて
赤ちゃんが動きやすくなるように
全身の筋肉の緊張を緩ませて

ご自宅でも足湯やお灸をしていただいて
冷えを防ぐようにしていただきます。

たいてい逆子の方が首から肩甲骨周囲が
硬いので、眠りが浅く
何かに悩んでいたり、心配性だったり
胃の調子が悪いのに
食べ過ぎだったりします。

パソコンやスマホのやりすぎか
寝る時間が遅いので
頭や目の使い過ぎです。

妊娠34週から産休に入る方が多いのですが
仕事のひきつぎなどで
身体がしんどいのに
「あと少しで休みに入るから
頑張らないと」と自分を
追いつめていることも多いです。

そういう方は会社の忙しい時期に
自分だけ休んで罪悪感があります。

そういう真面目な方はたぶん
職場で自分がやらなくてもいい仕事と
他人の心配をしている人なので
楽な仕事に替えてもらっていても、
出勤するだけ消耗しています。

外のことに敏感に
なりすぎている反面、
自分の体の感覚に
鈍感になっています。

お腹が硬くて、足が冷えていて
肩が凝っていても
「妊娠するとみんなしんどいって
言っているし…」と自分の身体からの
メッセージを無視するように過ごします。

「病院も先生もまだ自然に治るって言っているし、
今は忙しいから休みに入ったらなんとかしよう」
と、そのままの生活を続けた結果、
妊娠35週の検診で治っていなくて
帝王切開の同意書にサインをさせられる段階になって
焦って針灸院でなんとかして
もらおうとするパターンが多いです。

治すべきは逆子より
今まで背負ってきた責任感や
頑張りすぎて力が抜けなくなっている
心のプレッシャーのように感じます。

子どもが生まれるから
「もっと頑張らないと」と
さらに背負い込もうと思っている人も
多いですから

今さら施術しても逆子が治らないから…と
断る前に、身体を緩ませて
楽になる感覚を分かってもらうような
アプローチも必要だと思います。