私のつわり体験 | 岐阜県郡上の妊婦さんや母乳育児中のママのための鍼灸院

岐阜県郡上の妊婦さんや母乳育児中のママのための鍼灸院

数千例を超える出産や母乳育児に立ち会ってきた助産師です。病院の検診だけでは安心して出産が迎えられない妊婦さん、通常の母乳指導に満足できない‘子育てにこだわりたい’ママのためのに身体と心にアプローチする針灸院です。


私自身、流産した妊娠も
含めて3回のつわりを経験しました。

一人目ときは
妊娠20週くらいまで職場に
妊娠していることを
隠していました。

小さな産婦人科で
スタッフもおらず
一人の夜勤もしていて

周囲に余計な気配りを
させるのが嫌なのと

そこの産婦人科で
産むつもりはなかったので

「どこで産むの?」
「なんでここで産まないの?」
とあれこれ詮索されたくなくて、
内緒にしていました。

今振り返ると
決して、好ましい妊婦の
職場での振る舞いではなかったと
反省しています。

流産してしまう可能性も
あるから、
どの時期にどの人間関係まで
妊娠を伝えるべきか
すごく困るのですが

予定日が分かったら
最低限、上司くらいには
報告した方が

自分が嫌とかでなくて
お腹の赤ちゃんを守ってあげるために
必要だったな…と。

長男のつわりは
朝がとにかく辛くて
お腹が空きすぎて
何か食べたいのだけど
口に入れる一歩手前で
あきらめる…、という
状態でした。

学生時代のバイトも含めて
滅多に仕事を休んだことがない私。

毎朝、「今日こそは休んでやる」
と玄関をでる寸前まで思っていました。

それも、今、思えば
休めばよかったな、と。

はじめての妊娠だと
色々、身構えてしまっていて
妊娠に対しても
仕事に対しても真面目に
とらえすぎてしまうのですが、

たぶん、あの時の私がいたら
「そんなに責任感でいっぱいに
ならなくていいよ!
つわりなんていつか治まるから」

って言ってあげたいです。

でも、仕事してると
ムカムカ吐き気は変わらないのですが
家でずっと寝ているより
忘れられるというか
気分がかわるので
そういう意味では楽でした。

夜勤の最中に
ガブガブ飲んでいた
インスタントコーヒーや
カップ麺を食べると
吐いてしまうので
好みの食べ物が
随分変わった感じでした。

二人目の時は
働いていなかったので
「お腹がすくかもしれないから
今のうちに食べておく」
という事をしなくて良かったのが
楽でした。

「上の子の食事を作らなくては
いけなくて
ご飯の炊けるにおいとか
嫌じゃない?」とよく
聞かれましたが

その頃、長男は
離乳食が遅れていて
ご飯なんかほとんど
食べなかったので

‘おかずがきゅうり、
トマトが主食’みたいな
日々でした。


次男の妊娠の初期に
直径15センチくらいの
「卵巣嚢腫」を指摘されました。

妊娠の初期に卵巣が腫れることは
よくあります。
たいてい、水分を含んで
卵巣がむくんだような状態に
なっていることが多く

時期がくれば自然に
小さくなるので様子をみるしか
ないのですが

実は私の母が私を妊娠しているときに
「卵巣頚捻転」で緊急摘出手術をしています。

私のように大きくなるタイプの
卵巣嚢腫では
あまり頚捻転は起こらない
そうなのですが

私も母のような状況に
なるのかと思うとなんだか怖くて…。

東洋医学的には
水っぽく卵巣が腫れるケースは
「水」のめぐりが悪いので
水の循環を改善してやるような
アプローチを行います。

私は定期的に鍼灸に通いながら
「岩盤浴」に通っていました。
(たいていの岩盤浴は
妊婦さんは禁止なので内緒で)

銭湯のサウナでは
高温すぎるので
たぶん、妊婦には不向きです。

季節的にも6月に入って
汗をだらだらかくようになったら
つわり症状も随分、落ち着いてきました。

妊娠12週の検診で
卵巣嚢腫が小さくなっていることを
告げられて、すごく安心したら

それまでつわりで吐き気が
続いていたのに
帰り道に急にお腹が空いて
マックのポテトを
食べたくなりました(^_^;)

そのときに、つわりは
心の状態がすごく影響すると
実感しました。

3回目のつわりは
毎日、朝から働いていて
忙しい時期でした。
上の子も二人いるから
食事の支度などもしなければ
なりませんでしたが

「水分も無理してとることはない」と
分かっていたので
吐き気などは比較的
軽かったように思います。

しんどかったのは
「のぼせ」

暑い時期だったこともありますが
仕事で申し送りなどを聞いていると
集中できなくて
ポオ~としてくるんです。

さすがにその時は
助産師の上司が
「妊娠?」って直球で
当ててきました。

更年期のおばさまなどは
きっとこんな感じなんだなと
感心しました。

頭が働かなくなるんですね…。
人の話とか聞けなくなるし
面倒くさくなる…。

よく、こんな状態で
仕事してるな~と
歴代の更年期で苦しんでいた
職場の上司の顔が思い浮かびました。

3回目の妊娠は
妊娠11週の妊婦健診の日に
心拍が止まっているといわれ
流産してしまいました。

手術の日まで2週間くらいあって
腹痛も出血もなく
つわりもまだ続いていて
流産していることが
信じられませんでした。

それまで、つわりに対して
マイナスな見方しかできませんでしたが

日に日に、なくなっていく
つわりが赤ちゃんの生きていた証が
消えていくように感じて
すごく愛おしく感じました。

すごく悲しい体験だったけど
つわりって赤ちゃんからの
メッセージなのです。

妊娠の初期は
胎動があるわけでも
お腹が大きくなるわけでも
ないですから

妊娠している本人ですら
本当に妊娠しているのか
信じられないような
気になるのですが

つわりくらいでしか
自分が妊娠していることを
自覚する症状がありません。

現代医学では
まだ、つわりがなぜ起こるのか
はっきり解明されていませんが

私は
「働きすぎ」
「悩み過ぎ」「考えすぎ」
「食べ過ぎ」
「飲み過ぎ」
「冷やし過ぎ」
「動かなすぎ」

などの原因が
あると思っています。