2週間前、シゴトで連休が生まれた。
どこへ行こうか、と前夜は独り盛り上がっていたのだが、結局はいつものように呑み潰れた。
翌日。
初動も遅れ、遠出はできそうになくなった。
そこで思い立ったのが笠間だった。
記憶においては初めて訪れる場所だ。
正午を回った頃、クルマで出発した。
まずは笠間稲荷神社を参拝する。
想像していたよりも小ぢんまりとしていた。
しかし、町になじんだ雰囲気がとてもよかった。
「いのち」の根の神。
殖産興業の守護神に参拝だ。
御神木は胡桃の木。
眺めるだけでも歴史を感じる笠間稲荷神社 稲光閣。
参拝後は神社周辺をのんびり散策した。
「かさま歴史交流館 井筒屋」。
明治中期建築の木造3階建てで、元旅館だという。
中にはカフェなどもあった。
神社から離れると廃墟の類もかなり目にした。
地元の酒蔵。
神様と酒はやはりつながっているわけか。
次いで行った先は「茨城県陶芸美術館」だ。
「笠間芸術の森公園」の中にある。
笠間焼が展示、販売されている店をのぞいたりもした。
陽が傾いてきた。
次に、先ほど訪れた「笠間歴史交流館 井筒屋」に置いてあったチラシで知った「筑波海軍航空隊記念館」に向かった。
恥ずかしながら、こちらの施設のことは知らなかった。
「特攻」の歴史を伝える場所がここにもあったのだ。
映画撮影にも使われるらしい。
今年、世はまるで戦前のような戦後79年か。
夕暮れの空が暗くなりつつあった。
ここはゆっくりと時間をかけてあらためて訪れるべき場所だと思われた。
クルマを今宵の宿に走らせた。