静岡県伊東市です。
「通い」と言うのは大げさかもしれませんが、先週は日帰りで2回行きました。
ここだけの話ですが、今後のシゴトの絡みで来月にも行く機会がありそうな街です。
伊東といえば、温泉。
東京に住んでいる時代にも何度か訪れています。
かつて、伊東には小規模の良い旅館がいくつもありました。
元総理大臣の若槻礼次郎の別邸だった「ひまわり苑」に宿泊したのは大学生のとき。
さだまさしファンだった友人を誘い、離れの部屋に泊まりました。
学生としては贅沢な旅をしたものです。
廃業時には旅館で使用していた食器や備品を売るイベントがあり、参加しました。
そのときに買ったいくつもの食器は、今でも大切に使っています。
浪曲師であった寿々木米若が開業した全室離れの「よねわか荘」に独りで宿泊したのは2006年の秋。
プロ野球の北海道日本ハムファイターズが日本シリーズに進出することになり、遅い夏休みの旅行の予定をスペインから急きょ国内旅行に変更し、その1泊目の宿でした。
翌日からはナゴヤドームで中日ドラゴンズとの連戦を観戦したのです。
庭や露天風呂もたしかに立派な宿でしたが、夕食時に日本酒を注文すると、仲居さんから、
「(部屋の)冷蔵庫からとってください」
などと冷たい言葉を発せらて、驚きました。
それから1年も経たぬうちに廃業してしまいましたが、あんな応対は名旅館の最期の姿だったのだろうな、などと思ったものです。
熱海同様、伊東の多くの昔ながらの宿はマンションになるか、星野リゾートか伊東園グループに替わっています。
星野リゾートも伊東園グループの宿にも泊まったことはないのですが、なんとなく泊まる気も起こらぬままに今日に至っています。
それが時代というものなのでしょうか。
趣きだけは変わらぬ、街の眺めです。
今月は上旬にも訪れているのですが、そのときにも行った「源来軒」で火曜日には広東麺を食べました。
金曜日にはメンマラーメン。
典型的な町中華の趣きで、とても落ち着きます。
この日はその後、近くの喫茶店にも行ってみました。
「ヤマモトコーヒー一番館」です。
フルーツが入ったロールケーキとコーヒーのセットです。
店内は絵画や彫刻なども飾られ、とてもアートな空間でした。
熱海ほど観光客であふれている雰囲気はなく、どちらかといえば寂しい雰囲気さえ漂う伊東の街。
個人的には、好きになれそうな予感がしています。