アフリカ大陸の最高峰、標高5,895メートルのキリマンジャロに挑戦したのは、1996年2月のことでした。
もう17年も昔のことになります。
当時は、社会人生活丸2年が過ぎようとしている24歳のときでした。
社内公募で、狭き門だった希望する部署への異動が4月から叶うことが内定し、心身ともに絶好調だった時期でした。
円高を利用した航空券の海外発券に凝っている時期でもあり、このときも香港とタンザニア発券で、割安感のあるファーストクラスやビジネスクラスに搭乗していた生意気な若者でした。
大学の卒論が「ジンバブエ社会主義―現実路線選択その諸要因」がテーマだった自分にとって、このときのアフリカ訪問は2度目。ものの本で、キリマンジャロ登山は高山病にさえならなければ難しくない、といったことを知り、即実行したのでした。
キリマンジャロへの単独行は認められておらず、麓のモシという町の旅行会社に申し込んでグループで登山する形となります。
その名も「モシ・ホテル」というホテルに前泊し、そのホテル内にある旅行会社に申し込んでの登山となりました。
最短で往路3泊、復路1泊の4泊5日というコースもありましたが、高地に順応するべく5泊6日のコースで申し込んだのでした。
詳細な旅行ブログではないので結論から先に述べると、5,895メートルのキリマンジャロのウフルピークという最高峰に到達しました!
数名のグループの中で、半数以上は途中で脱落したので、これは自慢できるかも!
一応、元覆面プロレスラーということで、素顔はカット(興味ないですかね?)。
ここが、標高5,895メートルの、アフリカ最高峰です。
かなり意識もうろうとしていましたが、赤道に近いのにとにかく寒かったのと、何度も氷で滑りそうになったのと、宇宙もこんなカンジなんだろうかと漠然と考えていたことは覚えています。
地元ガイドさんに手を引かれながら逃げるように一気に下山し、ようやく正気になったのでした。
地元ガイドさんも、一服。
正面に見える白い部分が最高峰です。
ちなみに標高4,000メートルを超えると、植物はほとんどありませんでした。
これからの季節、自分たちが学生の頃はこぞって海外旅行に出かけていたものですが、今はどうなのでしょうか?
フツーの社会人になると、なかなか長い休みも取れないので、こういう旅は体力と時間があるときに行っておいてよかった、と心底思います。
パリやニューヨークみたいな都市もいいですが、自然の厳しさと向き合うのもまた、良い経験になるかと思います。
1週間近く、お風呂にも入れず、酒も呑めず、安眠とは程遠く、最後は幻覚との戦い。
このキリマンジャロで知り合った日本人大学生(当時)とは、今でも酒飲み仲間としてお付き合いさせてもらっています。
もう一度訪れることは、多分ないと思います。
でも、これらの壮大な写真を眺めるだけで、なんだか中年突入の自分にも勇気が湧いてくるような、そんな気がしてなりません。