こんばんは。
ご覧頂きありがとうございます😊
本日も想像力と発掘良品の発掘⑮というテーマで
ロンサム・ダブ
第4章 帰郷(1989)
(原題:LONESOME DOVE : RETURN)
という映画を解説してみたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします。
★発掘良品の発掘とは?
発掘良品とは、TSUTAYAさんによる新作・旧作、有名・無名、公開・未公開ではなく「面白い」を基準に作品をセレクトし、毎月紹介してくれている映画ファンたのための素晴らしいシリーズ。
本シリーズは、そんな発掘良品の全作品を5~6年かけてご紹介させて頂こうという超長期目標のシリーズとなっております😄
↑今月のラインナップの詳細はコチラ!
TSUTAYA発掘良品シリーズで選ばれている作品は、映画もしくはTV映画がほとんどなのですが、第73~74弾の「ロンサム・ダブ」と、第88弾の「警察署長」という作品だけは、TVの連続ドラマ!
映画と違ってTVドラマをネタバレしないように1話ずつ紹介していくのは、ちょっと難しいのですが、本作は西部劇の事をよく知らない方にも、西部劇の世界観や魅力がよく伝わってくる作品だと思いましたので、「ロンサ・ダブを通じて知る西部劇の魅力」というシリーズで1話ずつ紹介させて頂ければと思っています🤠
起・承・転・結の「結」にあたる本作では「西部劇の寂莫感」というテーマでお届けしたいと思います!
↑第四章は西部劇の主人公たちのその後についてです…
「ハピネット・オンライン」さんのデータベースによれば本作の解説は以下の通り。
皆様がご覧になる楽しみを奪わないよう、これ以上詳細を書く事は差し控えさせて頂きますが、ガスとウッドローは様々な偉業を成すと同時に、多くの喪失感を味わいながら生きていた男たち。
本作でもその傾向は続き、モンタナへの旅(と同時にクララとの再会の旅)は、大いなる歓びと深い哀しみの連続となっていきます…。
↑大怪我を負ったガスが見たのは
死んだ盟友ディーツの幻!
↑ディーツの夢は叶う事なく終わりました…
多くの人が夢半ばで倒れてゆく中、ガスとウッドローは人生最後の賭けに勝利し、彼らの望んでいた人生最後の目標は達成する事ができます!
けれど、その目的が達成したからといって、彼らの人生が満足するものであったかというと、それは別問題!!
目標を達成したにも関わらず、本作の最後はとても寂しいものとなるのです…
そう。
人生の禍福とはあざなえる縄の如し。
サンアントニオを守ったガスとウッドローが、町の住人から忘れられてしまったように、人生とは、目標を達成したからといって幸福になれるとは限らないものなのです…
↑クララと奇跡の再会を果たしたガスですが
若い頃、彼女がガスの元から去った理由は
ウッドローの夢を叶えるために
行動し続けるガスと結婚しても幸せになれないと
悟ってしまったから!
そしてその考え方が間違っていない事は
この旅で改めて証明されてしまったのです
私見ですが、これはアメリカン・ドリームというものを信奉するアメリカ人の宿命のようなもの!!
子孫に美田を残すために自己を犠牲するようなタイプが多い日本人とはちがい、フロンティア精神が強いアメリカ人は、自分の夢を叶えるために生きますが、自分の夢が叶ったとしても、別の夢を抱いた人間の出現によって、せっかくの成功も別れ去られてしまうものなのかもしれません…
そんな西部劇の真髄が描かれた本作は、TVシリーズであるが故に、登場人物たちの人生や死生観をじっくりと描いている名作となっていると思われますが、皆様はどう思われますでしょうか?
↑多くの人間が舞台から去り、最後に残ったのは
頑固なウッドローただ一人!
そんな寂莫としたラストも西部劇らしいのです…
という訳で次回は
藁にもすがる想い
というテーマで
ソフィーの選択
という作品を解説してみたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします😘
ではまた(*゜▽゜ノノ゛☆
★おまけ★
併せて観たい発掘良品!
「ロバート・アルトマン
ハリウッドに最も嫌われ、そして愛された男」
本作はタイトル通り、ロバート・アルトマン監督の人生を描いた映画であり、ロバート・アルトマン監督自身の言葉や、家族へのインタビューなどから、映画評論家などが解説するアルトマン像とは全く異なった実像に迫ろうとする作品!!
そんなロバート・アルトマン監督の作品は、彼の脳内で作品として構成されたものが映像化される、余人には作る事でできない映画ばかり!!
確固たる意志を持って作られた作品は、必ずしも大衆に望まれる作品とはならないからこそ、ロバート・アルトマン監督の晩年は、その才能を惜しまれながらもハリウッドの大作を撮る機会を得る事なく終わりを遂げてしまいます…
アルトマン監督もたま、禍福は糾える縄の如しを実感して生きた方なのです。