こんばんは。

ご覧頂きありがとうございます😊

 

本日も想像力とあの映画というテーマで

 

アフターショック(2012)

(原題:AFTERSHOCK)

 

という映画を解説してみたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします。

 

 

 

残虐無双イーライ・ロス!

 

本日の作品は、あの「ホステル」「キャビン・フィーバー」「グリーン・インフェルノ」「ノック・ノック」などを手掛けられているイーライ・ロス監督が製作、原案、脚本、そして主役として出演しているチリを舞台にしたパニック映画!!

 

 

イーライ・ロス監督作品の特徴は“日常と地獄”

 

楽しかった何気ない日常が、予測もしなかった出来事の発生で突如地獄と化し、渦中にいた人々が成すすべもなくバタバタと倒れてゆくという絶望的な展開が多いのがイーライ監督作品の特徴!!

 

↑両手に花の幸せな一瞬の後に待っていたのは…

 (「ノック・ノック」より)

 

 

 

 

 

 

 

ですので本作も、南米のチリで休日を満喫していした若者たちが、予測もしていなかったショックな出来事に遭遇した後、地獄を見る事となる映画なのです…

 

↑地震も恐ろしい災厄ですが、後に待っていたのは…

 

 

 

アバウトなストーリー 

 

「キネマ旬報社」さんのデータベースによれば本作の解説は以下の通り。

 

「ホステル」シリーズのイーライ・ロスが、製作・脚本・出演を務めるアクションホラー。

チリ旅行中、巨大地震に遭遇した男たちが地獄絵図と化した街で必死のサバイバルを繰り広げる。

そのほかの出演は『ボルケーノinポンペイ』のアンドレア・オズヴァルト。特集上映「シッチェス映画祭 ファンタスティック・セレクション2013」にて上映。

 

 

 

はい。

 

解説にもある通り、本作はチリで大地震が発生する映画!!

 

確かにチリでは1960年に大地震が起こった事がありますから、荒唐無稽な内容ではありませんね。

 

↑観測史上世界最大級の地震だった1960年の地震!

 

 

 

 

という事は、本作は地震の恐ろしさを描いたパニック映画?

 

…う~ん。

 

 

 

確かに本作は、チリの首都サンティアゴ・デ・チレ(サンチャゴ)で大地震が発生するパニック映画なのですが、地震の恐ろしさ以上に描かれているのは、パニックになった人間が、いかに無力な存在なのかという事!!!

 

↑パニック時は、助けを求めても誰も助けず…

 

 

 

本作は複数の人間が主人公の群像劇。

 

アメリカ人でチリに遊びに来ていた観光客のグリンゴは、現地で映像会社を経営している富豪のポロと、彼の親友のアリエルに連れられてチリ観光を楽しんでいました。

 

↑イエ~!チリのクラブ最高😆😁😍

 

 

彼等は道中で、ヨーロッパからの旅行者であるモニカとカイリーの姉妹、それにロシア人モデルのイリーナと知り合いとなり、男女6人でチリの様々な観光名所を巡ります。

 

新旧の文化が入り混じったサンチャゴの町は、エキゾチックで刺激的!!

 

↑男女6人チリ物語!

 

 

大盛り上がりの6人は、ポロの案内でバルパライソというエリアにある最高級のクラブで夜を楽しむ事にしたのですが、その時、大地震が発生してしまったのです!!

 

↑今までの人生でサイコーの瞬間を楽しんでいた彼らは…

 

↑大地震の発生で地獄に堕とされてしまいます!

 

 

 

 

さて、大地震が発生して大混乱に陥ったサンチャゴの街で、果たして彼等は生き延びる事が出来たのでしょうか?

 

それは是非、皆さん自身の目でご覧になって頂ければと思います。

 

↑バーテンダーを助けようとしたアリエルですが
 倒れて来た什器で左腕を切断!!
 「誰か、僕の手を探してくれ~!!!」

 

 

 

平穏な時の人間性、危機に陥った時の人間性

 

イーライ・ロス監督は、好悪が真っ二つに別れるタイプの作品を作られる方。

 

 

嫌いの方の多くは「残酷だから」「救いがないから」「見ててムカムカするから」と言った意見が多いような気がいたします。

 

けれど逆に言えば、イーライ・ロス監督は「極限状態における人間の、残酷さ、無能さ、そして嫌悪するような行動」を容赦なく描き切っている現実的な視点を持っていらっしゃる監督!

 

 

「キャビン・フィーバー」では、病原菌の入った湖の水を飲んだ若者たちが、何の有効な手立ても打てずに右往左往しますし、「ホステル」では、女の子と遊べるというスケベ心で異国の地に不死を踏み入れた若者たちが好事家たちに拉致され拷問を受ける事になります。

 

ですがもし「キャビン・フィーバー」で、病原菌の知識もない若者たちが有効な手段を発見して仲間を救う映画を作ったとしたら、それってリアリティのある展開なのでしょうか?

 

また「ホステル」で、言葉も通じない異国の地でさらわれた人々が、全員無事に救出される何てことが現実にあるのでしょうか?

 

 

 

 

ーライ・ロス監督の作品は、リアリズムを追求したシチュエーション映画!!

 

本作でパーティに明け暮れ、アバンチュールを満喫している6人は、我々と何ら変わらない平凡な人間でしかありません!

 

だから彼等が大地震の直後に遭遇する事は、災害時に私たちに起こり得る事ばかりなのです!!

 

 

 

 

温厚で優しいアリエルですが、彼が右手を失っても、気にかけてくれる人なんてほとんどいません。

 

モデルのイリーナですが、美人である事が災いし、暴行にあってしまいます。

 

お金持ちで有名人のポヨでしたが、彼の持っていたお金も人脈も、パニック時には役に立ちません。

 

アッパーな強気キャラの姉のカイリーの積極的な行動力も、姉の行動に批判的なクールな妹のモニカの冷静さも、悲劇を回避する事はできません。

 

↑ぼ、僕の手を拾って~あせるあせるあせるあせる

 

 

 

そう。

 

大変残念な事ですが、平穏な時には人間性や性格は、個性だったり美徳だったりしますが、絶対的な危機に陥った時、平時の人間性はあまり役に立つ事はないのです…

 

 

では、もし日本で、未曽有の大惨事が起こったとしたら、私一人一人にはどのような運命が待っているのでしょうか…

 

 

そんな事を考えるキッカケとなる本作は「コンテイジョン」などと同様、人生で一度は観ておいて損はない作品ではないかと思います。

 

↑では、イーライ・ロス監督自身が演じている

 誠実で思いやりがあるグリンゴには

 どんな結末が待っていたのでしょうか?

 もし自分が彼の立場だったとしらと考えると

 何とも重苦しい気持ちになる展開なのです…

 

 

 

 

 

という訳で次回は

 

賭ケグルイ

というテーマで

 

熱い賭け

 

という映画を解説してみたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします😘

 

 

 

ではまた(*゜▽゜ノノ゛☆