こんばんは。ご覧頂きありがとうございます😊
本日も想像力と発掘良品の発掘⑫というテーマで
エンゼル・ハート
(原題:ANGEL HEART)
という映画を解説してみたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします。
善かご紹介させて頂いた「パラダイム」と、前々回ご紹介させて頂いた「ゼイリブ」は、ホラーのような体裁している哲学的な内容の作品😄
↑人類のモラルが上書きされたら?(パラダイム)
↑私たちは金持ちに隷属されるのか?(ゼイリブ)
これらの作品は、スプラッターやモンスター系のホラーを期待されてご覧になった方には、ちょっと違和感を感じる作品なのかもしれませんが、ホラーというジャンルを通して社会問題や哲学を問いかけて来るような作品は案外少なくないのです😊
↑「娘を守る」という死んだ妻との約束ょ守れなかった男の
悔やんでも悔やみきれないが描かれた「マギー(2015年)」も、
普通のホラーとはちょっと違うテイストですね…
そして本シリーズで今後ご紹介させて頂く「エンゼル・ハート」「ジェイコブス・ラダー」「チェンジリング」「ゾンビ デレクターズ・カット完全版」「スキャナーズ」というTSUTAYA発掘良品のセレクションは、そんなタイプのホラー!
↑こんな感じですが“考えるホラー”です(スキャナーズ)
観終わった後、これって何だろうと考えたり、人生ってなんだという事を考えさせるような哲学的ホラーたちなのです…
↑ようこそ!人生への問いかが描かれたホラーの世界へ…
「キネマ旬報社」さんのデータベースによれば本作の解説は以下の通り。
製作はアラン・マーシャルとエリオット・カストナー。エグゼクティヴ・プロデューサーはマリオ・カサールとアンドリュー・ヴァイナ。監督・脚本は「バーディ」のアラン・パーカー。
原作はウィリアム・ヒョーツバーグ著『堕ちる天使』(ハヤカワ・ミステリ文庫)。撮影はマイケル・セラシン、音楽はトレヴァー・ジョーンズが担当。出演はミッキー・ローク、リサ・ボネーほか。
これは、ちょっと間違った解説ですね😥
本作は、惨殺事件の真相に迫る映画ではなく依頼人に頼まれて一人の人間の行方を追っていた探偵の顛末記!
探偵の名前はハリー・エンゼル。
↑第二次世界大戦が終結して10年後の1995年の話です。
NYで私立探偵をしていたハリーは、ある日ハーレムの教会に呼び出され、そこでルイ・サイファーと名乗る怪しげな男に出会います。
↑サイファーは黒ずくめの怪しげな男。
サイファーは第二次世界大戦がはじまる前にジョニー・フェイヴァリットという男に対して、歌手として成功できるよう援助をしていたのですが、歌手として成功したジョニーは戦地に慰問に行って負傷して入院してしまいます。
サイファーがジョニーを援助するに際し行った契約は、もし彼が死んでしまったら、彼の持っている抵当を差し押さえるというもの。
ですがジョニーは植物人間となってしまったため、サイファーは抵当を受け取る事ができません
病院からは毎年サイファー宛に、ジョニーが植物人間として入院中という証明書が来ていたのですが、ある時サイファーがジョニーが入院している病院を訪ねてみると、ジョニーは既に病院から退院したと言われてしまったため、サイファーはハリーに、ジョニーの居場所を探し出して生死を確認して欲しいという依頼をして来ました。
なんだか不思議な依頼ですが、そんなに難しくない案件と考えたハリーは、サイファーの依頼を承諾し、まずは彼が失踪した病院へと足を運んでジョニーの主治医らしき人物を発見し彼の消息を訪ねるのですが、彼は12年も前の事だからよく覚えていないと言い張った後、犬儒で自殺してしまったのです!!
↑うらぶれた生活をしていた医師を尋問するハリーでしたが…
↑食事のために医師を自室に軟禁して外出したハリーが
戻って来てみると医師は自殺していました…
???
何が何だか分かりませんね
ですがこの後、ジョニーの行方を捜してハリーが接触した全ての相手も、ジョニーの居場所を語らないまま次々と死亡してしまうのです。
↑ジョニーの愛人だった占い師も惨殺…な、何故!?
さて、行方をくらましたジョニー・フェイヴァリットとは、一体どんな人間だったのでしょう?そしてハリーの調査は、果たしてどんな結末が待っていたのでしょうか?
それは是非、皆さん自身の目でご覧になって頂ければと思います。
↑悪夢のようなハリーのジョニー探しの旅の終着点は!?
本作は初見では、ちょっと内容が分かりにくい作品かもしれませんが、オチが分かった後に再度最初からご覧頂ければ、最初の10分に全てのヒントが提示されている、非常に分かりやすい内容の作品だとご理解頂けると思います😊
ですのでこれ以上詳細を書く事は差し控えさせて頂きますが、少しだけ補足させて頂くと、本作は数回後にご紹介させて頂く「ジェイコブズ・ラダー」に多大な影響を与えと思われる作品!
どちらの作品も、主人公の周囲には死が纏わりつき、混乱した世界に放り込まれた主人公は、怯え、泣き、怖れ、そして苦しみ続ける事となるのです…
↑なんか怖いものがチラチラ見える本作ですが…
↑もっと怖いものが見える「ジェイコブズ・ラダー」!
これらが現実の光景でないとすれば、もし私たちがこんな何かが見えてしまう事があったとしたら、一体どんな状況の時なのでしょう?
はい。
両作はそんな、誰もに平等に訪れる“その時”が描かれている作品!
その時とは、何の時なのかが理解できれば、どちらの作品もいわゆるホラーではないとお分かり頂けると思います!
ただし両者の描いている“その時”は180度逆の光景!
ハリーがジョニー探しの旅で観てしまった光景は、これから先、彼が向かう場所を暗示しているのです…
↑ハリーきエレベーターを下っている幻想を観ますが
ジェイコブズ・ラダーは階段を上っている幻想を観ます。
両作の主人公の向かう先は真逆の方向なのです…
という訳で次回は
狂気へと至る愛
というテーマで
肉体の悪魔(1986年版)
という映画をご紹介させて頂ければと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします😊
ではまた(*゜▽゜ノノ゛