こんばんは。ご覧頂きありがとうございます😊

 

本日も想像力と発掘良品の発掘というテーマで

 

ローリング・サンダー

 

という映画を解説してみたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします。

 

 

 

北爆作戦名

 

ローリング・サンター!!

 

なんか、カッコいいタイトルですね😊

 

 

ローリング・サンダーとは、ベトナム戦争のアメリカ軍の空爆(北爆)の作戦名!

 

↑1965年に行われた初の大規模な爆撃作戦の名称です!

 

 

という事は、本作はベトナム戦争の映画?

 

 

いいえ。

 

 

本作は、ベトナム戦争で長年捕虜として拘束されていた帰還兵の帰国後の姿を描いた作品なのです…

 

↑長年捕えられていたアメリカ兵はどうなったのでしょう?

 

 

 

アバウトなストーリー 

 

「キネマ旬報社」さんのデータベースによれば本作の解説は以下の通り。

 

ベトナム戦争の後遺症を持つ1人の元軍人が、妻子を殺され、その復讐に立つ姿を描く。製作はノーマン・T・ハーマン、監督は「組織」のジョン・フリン、脚本はポール・シュレイダーとヘイウッド・グールド、オリジナル・ストーリーはポール・シュレイダー、撮影はジョーダン・クローネンウェス、音楽はバリー・ディボルゾンが各々担当。出演はウィリアム・ディヴェイン、トミー・リー・ジョーンズ、リンダ・ヘインズ、ライザ・リチャーズ、ローラソン・ドリスコルなど。

 

妻子を殺され、その復讐に立つ!!

 

…この解説だけ読むと、カッコいいヒーロー映画みたいな雰囲気ですが、本作の主人公のチャールズは何の抵抗もせず、目の前で妻子を殺されてしまうのです汗

 

↑奥さんと子供がピンチなのに見ているだけのチャールズあせる

 

 

チャールズは8年間北ベトナムで捕虜となっていた男。

 

映画の冒頭、解放されたチャールズは、同じく捕らえられていた部下のジョニーと共に、飛行機に乗って故郷のテキサスへと帰還します。

 

地元の人々は彼らを歓迎し、地元のデパートは長年捕虜生活で苦しんで来たチャールズの苦労に報いるために、捕虜生活と同じ日数の銀貨とキャデラックをプレゼントしてくれましたが、チャールズは控えめな感謝の言葉を述べて、早々に飛行場を退散してしまいます。

 

↑地元民は熱烈に歓迎していたのですが…

 

 

 

チャールズたちは、どうして帰国を喜ばなかったのでしょう?

 

 

それは、チャールズたちは捕虜として捕らえられていただけであり、英雄ではなかったからです。

 

戦場で捕えられ、仲間と一緒に死ぬことも出来ず、ひたすら牢獄で8年間を過ごしていただけの男は、自分が歓迎された事も英雄視される事も理解できません。

 

チャールズたちにとっては、戦場で何の価値も生み出せず帰国した自分たちは、無価値な存在だったのです!

 

 

けれど、そんなチャールズに更なる残酷な運命が待ち受けていました!

 

チャールズの妻は、8年もの間生死不明だったチャールズを戦死したと思い込んで、地元の別の男と恋愛関係になっていたのですあせる

 

妻から、そんなショッキングな報告を受けたチャールズですが、彼は怒りもせず、仕方がないと受け入れてしまいます。

 

 

ベトナムで無価値だった男は、妻にも無価値だと判断されてしまっのですね…

 

 

けれど、そんなチャールズに価値を感じた悪党たちが存在しました!

 

 

帰国イベントで送られた銀貨を奪おうと考えたメキシコ人の悪党たちが家に侵入し、妻子を殺し、銀貨を奪った上に、チャールズの右腕を台所のディスポーザーに突っ込んで、粉砕してしまったのです!!

 

 

妻子を失い右腕も失ったチャールズですが、病院に入院中のチャールズは、妻子の死に対しても、銀貨を失った事に対しても、右腕を失った事に対しても、特に関心がないよう雰囲気で、淡々と退院していきます。

 

 

けれど…

 

 

誰もいない自宅に帰ったチャールズは、義手の先をナイフのような武器に改造して、メキシコの悪党たちが出入りする街へと向かって行ったのです。

 

↑無言で暗い部屋で自分の義手の先を削るチャールズ!

 

 

 

さて、メキシコに向かったチャールズは、一体どんな行動をとったのでしょうか?

 

それは是非、皆さん自身の目でご覧になって頂ければと思います。

 

↑片腕のチャールズが向かった先は…

 

 

 

戦争参加者に勝者なし

 

本作は、TSUTAYA発掘良品にセレクトされている紹介された「ソルジャー・ボーイ」という映画と表裏一体のような作品!

 

 

↑発掘良品第54弾にセレクトされている「ソルジャー・ボーイ」

 本ブログでは、来年改めてご紹介させて頂く予定です😊

 

 

 

ソルジャー・ボーイは、ベトナム帰還兵の若者たちが、あっという間に所持金を使い果たして、破滅してゆくオフビートな展開の映画!

 

ソルジャー・ボーイの青年たちは、勉強やスキルを学ぶ青年期を戦場で過ごしてしまったために、帰国しても何をして良いか分からず、気が付いた時には、自分たちを排除しようとする街の人々と銃撃戦を始めてしまいます!!

 

↑帰国した若者たちが唯一できた事は戦争でした…

 

 

 

そう。

 

 

戦場で学べるのは、人を殺して生き延びる事!

 

 

 

無事に帰還できたソルジャー・ボーイの青年たちと同様、捕虜として8年間捕えられたチャールズたちが身に着けた事は、拷問と殺人だけだったのです!

 

↑妻子を殺した男を探すために相手を拷問するチャールズ。

 俺ができる事は、これだけだ!

 

 

チャールズにとっても、共に帰還したジョニーは、これから先の人生で、有意義な生活を送るよりも、チャールズの妻子の復讐をする事でしか、自分の人生の価値を見出す事はできませんでした。

 

 

人間とは、自分が学んできた事しかできない生き物なのです…

 

↑拷問なら…

 

↑奇襲攻撃なら…

 

↑サーチ・アンド・デストロイ(無差別虐殺)なら…

 ローリング・サンダー作戦は、ベトナムの原野と

 アメリカ軍の最前線の兵士の心を焼き払ったのです。

 

 

 

 

という訳で次回は

 

モンスター映画に非ず

というテーマで

 

蜘蛛女のキス

 

という映画を解説してみたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします😘

 

 

 

ではまた(*゜▽゜ノノ゛☆

 

合格おまけ合格