こんばんは
ご覧頂きありがとうございます
\(^▽^)/
本日も
想像力と
発掘良品の発掘
というテーマで
最前線物語
という映画を
ご紹介させて頂ければと思います。
発掘良品第三弾の作品紹介も
本日で最後!
最後の作品は
まるでブログのような戦争映画です。
このシリーズで
本作品を選ばせて頂いた理由は3つ。
推薦理由①
戦場で実際に起こった事が
オムニバス形式で
描かれている映画だから
本作は第二次世界大戦で
各地を転戦した第一分隊の物語。
第一分隊のメンバーは
赤い布で1という数字のエンブレムをつけ
第二次世界大戦の様々な戦場を転々としながら
終戦まで戦い続けます。
↑赤石刺繍の第一分隊!
彼らのリーダーは軍曹と呼ばれる男。
↑軍曹は第一世界大戦にも従軍した男です。
彼は多くの部下を率いて戦いますが
戦闘後に生き残るのはいつも
グリフ、ザブ、ビンチ、ジョンソンの4人だけ!
↑どんな戦場でも生き残るのは、この4人!
彼らの第一分隊は、北アフリカに上陸したり
シチリア島で隠された高射砲を爆破したり
ノルマンディー上陸作戦で
膠着状態の戦況の中で突破口を開いたり
ドイツ軍の罠を見抜いたり
ベルギーで敵の戦傷軍人の施設を占領したり
チェコスロバキアで
ユダヤ人の強制収容所を開放したりします。
↑次の戦場、次の戦場、次の戦場…
おお!
八面六臂の大活躍ですね!
ヽ(=´▽`=)ノ
まぁ確かにこう書くと
無敵の第一分隊のように思えますが
実際の彼らは、ごく普通の兵士。
戦闘が怖くなって逃げ出したリ
助けた町でおばあちゃんたに
モテモテになって、ちょっと嬉しかったり
敵地の病院で寝ている間に
味方が敵地を占領してくれたおかげで
命拾いをしたりしながら
なんとか戦場を生き抜いていくのです。
病院で寝ているうちに勝利してた…
…そんな部隊って本当にあったの?
(-"-;A
なんだか嘘っぽいですね!
はい。
実は、こんな部隊は
実際には存在しませんでした!
という事は、この映画はフィクション?
いいえ。
そうとも言い切れないのです。
本作を作ったサミュエル・フラー監督は
第二次世界大戦中に
北アフリカからヨーロッパで戦っていた人。
つまり、本作のエピソードは
フラー監督自身が大戦中に体験した事や
周囲で起こった事だったのです!
つまり本作は、サミュエル・フラー監督の
従軍ブログとも言うべき映画!
第二次世界大戦の戦場では
実際にどんな出来事が起こっていたのかは
↑実際にノルマンディー上陸作戦に参加していた
サミュエル・フラー監督。
そんなフラー監督が描いた本作は
戦争を美化するような作品でもなければ
全否定する作品でもありません。
第一部隊の軍曹と4人の兵士たちは
恐ろしい戦場にも居合わせますが
彼らが戦場にいた事で
助けたられた人々にも出会います。
↑戦場の近くを通りかかった車の中には
突然産気づいた女性が!!
なんとかしなくてはと、男四人で
戦車の中で出産のお手伝いをする事に…
おい!手袋がないから
コンドームを使って手袋代わりにしろ!
本作では、兵士1人1人のキャラは
あまり深く掘り下げられず
どこにでもいる普通の人のように描かれてます。
↑戦闘が一息ついて、海岸でくつろぐ兵士たち。
ちなみに直前の戦闘は
たった5分で終結して、彼らは初勝利したのです!
そして、そんな彼らを観ている観客は次第に
彼らの大活躍を期待するより
彼ら4人と一緒に戦場にいたとしたら
自分はどんな行動をするんだろう
という雰囲気になり
彼らの前で起こっている事を体験しているような
気分になっていくのです!
推薦理由②
映画に登場する人物が
普通の人々の場合
観客は登場人物の体験を
自分の体験として
置き換えて観る事ができる
↑死んだお母さんの埋葬を手伝ってくれたら
敵のいる場所を教えてくれると言ったイタリアの少年。
さて、自分なら
この子も依頼を受ける?受けない?
そんな彼らを率いている軍曹は
敵を殺す事で、戦場を生き延びてきた男。
第一世界大戦の終結宣言の後も
その情報を知らずに
降伏して来た兵士を殺してしまった軍曹ですが
映画のラストでは
軍曹の生き方に大きな変化が現れるのです。
一体どんな変化?
それは是非、皆さん自身の目で
ご覧になって頂ければと思います。
↑第一世界大戦の塹壕で
戦争終結後も敵を殺してしまった軍曹の心の中は…
↑第二次世界大戦を体験した事で
何が変わったのでしょう?
戦争は、愚かで、滑稽で、哀しくて、悲惨なもの。
だからこそ、フラー監督はきっと
戦争を体験していない世代へ伝えようとして
特定の兵士たちの物語である
第一分隊の物語
を作ったのではないでしょうか?
きっと、いつの時代になっても
第一分隊は存在し
そこに従軍する人々は、彼ら5人のように
戦場をさ迷う事になるのですから…
推薦理由③
戦場の現実を描く事で
観客自身に
従軍する事の意味を問うのは
従軍した監督だから
できる事である
↑映画のラストでは、兵士の一人が
狂ったように死んだドイツ兵に弾丸を撃ち込み続けます。
戦場は心を壊してしまう場所でもあるのです…
と言う訳で次回は
TSUTAYA発掘良品の第五弾の作品から
ビジネスという
エゴイズム
というテーマで
バトル・オブ・
シリコンバレー
という映画を解説してみたいと思いますので
どうぞよろしくお願いいたします。
ではまた(*゜▽゜ノノ゛☆
↑戦場を見て来た者だけができる事。
それは、バイアスを加えずに戦場を語る事です。
本作は、そんな稀有な作品。
戦争とは何かを考えるたの参考として
先人が遺してくれた、観ておくべき1本なのです。
サミュエル・フラー監督
1912年 - 1997年
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