こんばんは。ご覧頂きありがとうございます😊

 

本日も想像力と発掘良品の発掘というテーマで

 

恋する惑星

 

という映画を解説してみたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします。

 

 

 

同じ監督・同じ想い・同じ切なさ

 

本日から3回に渡ってご紹介させて頂くのは、ウォン・カーウァイ監督の1994年代~97年にかけて作られた美しい光彩の4本の作品!

 
↑夜・水・ネオン・などによって生み出される幻想的光彩!


前回のシリーズにおけるレオン・カスラック監督同様、ミニシアター系の映画がお好きな方にとってはマストな作品ではないかと思いますが、描かれているのはお互いを想う恋人から離れてゆく恋物語ばかり!

 

↑恋する人から離れて一人何かを想う登場人物たち…

 

 

ウォン・カーウァイ監督が描くのは、恋した相手への想いを心に秘めて物思いに耽る切ない時間なのです…

 

↑恋していながら、想いを伝えられない切なさを描きますラブラブ

 

 

 

アバウトなストーリー 

 

「キネマ旬報社」さんのデータベースによれば本作の解説は以下の通り。

 

90年代を代表する映像作家、「いますぐ抱きしめたい」「欲望の翼」のウォン・カーウァイが、香港は重慶マンション周辺を舞台に、ある二組のカップルの出会いをめぐるドラマを独自の語り口と映像感覚で綴った一編。彼自身の製作会社であるジェット・トーン・プロの第1作で、製作は彼の盟友にして香港映画界で八面六臂の活躍をみせる、「黒薔薇VS黒薔薇 kurobara tai kurobara」「フル・ブラッド」の異才ジェフ・ラウが参加。撮影は前半部をカーウァイの劇場第一作「いますぐ抱きしめたい」のアンドリュー・ラウ(ラウ・ワイキョン)が、後半部を「欲望の翼」のクリストファー・ドイルがそれぞれ担当。
…以下は、関係者の来歴なので略させて頂きました。

 

…他作品の解説とはちがい、メッチャ想い入れのある解説ですね汗

 

 

本作は、二組の恋する男女が登場する映画ですが、前述した通り、2組とも相手との想いがすれ違ってしまい、カップルにはならない不思議な映画!

 

 

一組目のカップルの男性は、2年付き合っていたガールフレンドに振られた警察官。
 

↑映画の冒頭、既に振られている警官。

 

 

彼は、彼女からの連絡を待ち続けましたが、とうとう連絡は来ず自分が振られたことを自覚します。

そんな彼は、新しい恋を探すため夜のバーへ行き、最初に出会った女性に恋をしようと心の中で決めていました。

 

↑ちなみに、最初に会ったのはこの女性!

 

 

…なんか、変な恋の仕方ですね汗

 

 

けれど、説明すると変な感じになってしまいますが、大好きだった人との恋を失った男の心の中に浮かぶのは、きっと誰もがこんな想い!

振れた時の想いは、分かり易い言葉や態度で描くより、振られた時って、こんな感じなんだよな~という空気感を描いた方が、リアリティを感じませんか?


↑振られた時、一人で食べるファストフードの侘しさは、こんな感じ?


彼女と連絡が取れなくなった後、警官は賞味期限が自分の誕生日と同じパイナップル缶詰を大量に買い込みます。

 

↑夜のコンビニで誕生日と同じ缶詰を一人探す警官。

 

 

…なんで???

 

理由は、好きだった彼女がそのパイナップルの缶詰が彼女が好きだったから!


缶詰の賞味期限の日まで彼女が連絡をとれなかったとしたら、それは缶詰と同様、自分の恋も賞味期限を迎えるのだと警官は心の中で考えていたのです…


↑彼女との恋の賞味期限も今日で終わりだな…

 

 

…せ、切ないですね😢

 

 

人に語る事のない失恋の哀しみとシンクロすように、映画内の色彩も、心の哀しみを映したような色となっているのです!

 

↑走って、走って、走って、走って…
 そうすれば失恋の涙も全部蒸発してくれるかな。



 

さて失恋した警官は、バーに来た金髪の女性と恋に落ちることになるのでしょうか?

 

 

 

そして、映画の後半に登場するもう一組の男女は、一体どんな恋をするのでしょう?
 

それは是非、皆さん自身の目でご覧になって頂ければと思います。

 

↑あれ?今までの映画の色とは全然ちがいますね!

 それは、映画の後半の内容が失恋ではないからなのです😊

 

 

 

感覚の映像化を楽しむ映画

 

もしウォン・カーウァイ監督の作品は分りやすいか?分かりにくいか?と問われれば、やや分かりにくいタイプの作品。

 

もし皆さんが、映画の登場人物がキチンと言葉で説明してくれる映画が好きだとしたら、きっと本作を観た感想も「なんだかよく分からない!」というものになるかもしれません…

 

 

けれど質問内容を少し変えて、ウォン・カーウァイ監督の作品で描かれている気持ちは共感できるか?共感できないか?という問いだとしたら、ハッキリとは説明できないけど、こんな気持ちになった事がある、と答える方も少なくないかもしれません。

 

↑失恋した時、ジュークボックスのCDが悲しげな色に見えた事ある?

 …あ。そう言えば、あったかも汗

 

 

そしてさらに質問内容を変えて、ウォン・カーウァイ監督の作品は観た後に記憶に残る?記憶に残らない?という問いに対しては、きっと多くの方が一生記憶に残る気がすると答えて下さるような気がします。

 

そう。

 

 

ウォン・カーウァイ監督は、一言で簡単に説明できるものではない、心の中の思い出が映像化されたものなのです😄

 

↑人を好きになった時、何をしてても踊り出す気持ち!

 あ。そういえば、私にもそんな時が…ラブラブ

 

 

本作の原題は重慶森林。

 

 

 

中国の重慶という大都会を森林(ジャングル)とみなし、その中をさ迷う男女を描いた本作は、90年代の新しい世代の若者の息吹を捕えたマスターピースのような作品なのです!

 

 

↑私の拙い解説ではイメージが湧かない!という方は、本作の主題歌で

 The Cranberriesの「Dreams」という曲のカバーのバックの映像を是非!

 恋している時は、愛する人が傍にいなくたって心はウキウキなのですラブラブ

 

 

 

 

という訳で次回は、引き続きウォン・カー・ウァイ監督作品で

 

想いの斥力

というテーマで

 

天使の涙

 

という映画を解説してみたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします😘

 

 

 

ではまた(*゜▽゜ノノ゛☆

 

合格おまけ合格