こんばんは。ご覧頂きありがとうございます😊
本日も想像力と発掘良品の発掘というテーマで
特攻サンダーボルト作戦
という映画を解説してみたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします。
本日の作品の原題はRAID ON ENTEBBE(エンテベの奇襲)
エンテベとは、アフリカのウガンダにある町の名前。
本作は、実際に実行されたエンテベ空港におけるハイジャックされた人質の奪還作戦の顛末を描いた作品。
作戦名がサンダーボルト(稲妻)作戦ですので、タイトル的には、特攻サンダーボルト作戦で間違いではないのですが、サンダーボルトと言えばクリント・イーストウッド主演の映画が有名ですので、タイトルだけ聞くと勘違いされてしま方も少なくないような気がします
↑こちらがサンダーボルトのポスター!
…こっちの方が特攻サンダーボルト作戦っぽいですね
けれど本作は、アルゴやミュンヘンのような、緊迫した中東情勢を映像化したとてもシリアスな映画なのです。
↑サンダーボルト作戦で実際に救出された人々。
「キネマ旬報社」さんのデータベースによれば本作の解説は以下の通り。
…スラエル軍特殊部隊の活躍??
えっと。
本作で実際にイスラエル軍特殊部隊の計画が承認されるのはラスト20分!
作戦の立案でさえ40分前くらいですが、本作の上映時間は126分ですので、その間には一体何が起こっていたのでしょうか?
それは、実際に事件で救出された人々の証言から再現された、ハイジャック事件の顛末なのです!!
↑捕えられた人質たちの状況を再現!!
ハイジャックの実行犯は、パレスチナ解放人民戦線・外部司令部(PFLP-EO)と革命細胞というテロリスト組織のドイツ人メンバー7名!
彼らはアテナからパリに向かう飛行機の機内でピンを抜いた手りゅう弾を手にもって操縦室を占拠し、航路を変更させウガンダのエンテベ空港へと着陸させます。
という事は、ウガンダ政府は人質救出のために、他国へ応援を求めたの?
いいえ。
当時ウガンダの大統領だったのは、気性が荒い事で有名だったアミン大統領!!
一見、柔和で知的な振る舞いアミン大統領ですが、自己顕示欲が強い上に独善的なアミンは、この事件を自分が解決させる事で、世界の人々から称賛を得ようと考え、なんと人質をエンテベ空港に軟禁させ、交渉解決まで軟禁しておこう考えたのです!
↑「ウガンダはあなたを歓迎します」という言葉が空しいエンテベ空港。
人質として捕らえられていたのは、乗客の大半を占めていたユダヤ人約100名とパイロットたち。
ハイジャック犯の要求は、世界各国に拘留されているゲリラ53人の即時釈放で、要求を拒否すれば人質を一人一人殺していくと宣言してきました。
テロリストとは一切交渉しないというのが国際社会の基本ルールですが、この事件の場合は100名の命が犠牲になる可能性があり、交渉先のイスラエル政府の内部でも意見が対立して、なかなか方針が決定しません
↑交渉すれば敗北。救出失敗すれば同胞見殺し
さて絶体絶命の状況下で、当時のイスラエルのラビン首相は、どのように結論を導いていったのでしょうか?
それは是非、皆さん自身の目でご覧になって頂ければと思います。
↑人質救出作戦に選ばれたショムロン准将ですが
政府が許可しなければ動けません
一体どのような形で作戦は実行されたのでしょうか?
本作は、交渉の内側を細かく描いてゆくリアルな実録系の映画なのですが、そなリアルな作品中に一人だけマンガのようなキャラクターが登場します。
それは、もちろんウガンダ大統領のアミン!!
日本では「食人大統領アミン」という強烈な邦題の映画によって人々に記憶されているアミン大統領ですが、実際のアミンはファッションにも拘るナルシストな男!
↑本作のアミンは、救出される人質に好印象を残そうと
物分かりの良い柔和な人間を演じる狡猾な男。
↑ですがきっと日本人のアミンのイメージは食人大統領!!
ちなみに原題は「AMIN: THE RISE AND FALL」
もちろんまともなドキュメンタリー映画です
人質を気遣うフリをし、ユダヤ人に好感度を得ようと「シャローム(平和)」という言葉を連呼するアミン大統領ですが、老婆が直接アミンに声をかけると容貌が一変し、お前は俺に対して声をかけられる身分なのか!!と恫喝し始め、空港内の空気は凍り付きます!!
そう。
本作において敵は2組!
ユダヤ人を拉致したテロリストグループと、ユダヤ人たちをイスラエルが勝手に救出する事を絶対に許さないと考えているアミン率いるウガンダ政府だったのです!!
↑坊や、もうすぐ帰れるからね~と言っていた直後に…
↑俺が頑張っているのに文句を言うのか貴様たちは!!
と、人質たちを恫喝し始めるアミン大統領!
本作は、そんな二正面作戦を決行したイスラエルの、同胞のためには全世界を敵に回しても我々は戦う!という強い意志を垣間見る事もできる作品なのです。
↑映画のラストで流れるのはユダヤ人の歌う「Hine ma tov」とう曲。
「みんなが平和に暮らせる日が来ると良いね」という歌詞と裏腹に
対立する側とは徹底的に戦うユダヤ人たちの顔がゾクッとする
色々考えさせられるラストシーンです。
という訳で次回は
エクストリームのインパクト!
というテーマで
デス・レース2000
という映画を解説してみたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします😘
ではまた(*゜▽゜ノノ゛☆
おまけ
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